標準OASIS学

UKロックバンド、OASISのブログです

解散説

Noel & Liam Gallagher - Q - 2002 May pt2

今のOASISでは、他のメンバーの意見も尊重されているのでしょうか。例えば、あなた達の作品があまりよろしくない時など、アンディやゲムが何か言える雰囲気だったのでしょうか。

リアム:どう思う?もちろん言えるわけないさ。

ノエル:二人は、「お前達の作品は全部気に入らない」と言うためにOASISに入ったわけじゃないんだ。リアムが言いたいのはそういうことで、アンディとゲムが自分の意見を持ってないという意味じゃない。

リアム:まだ本格的にまとまったバンドって感じがしないな。発展途上ってところだ。

ノエル:俺達全員が曲を書いてる。自分なりに自信が持てる作品が出来て、他のメンバーも納得したら、仕事に取りかかる。でもその曲のアレンジやプロデュースは、そいつ本人がやらなきゃならない。俺ばかりにインスピレーションを求めないでほしいんだ。

鶴の一声は誰が発するの?

リアム:ノエルさ。

ノエル:一番年老いた雑種犬が、最初にえさにありつくんだ。それが筋ってもんだろう。小奇麗なプードルちゃん達は、俺が終わるまで待って当然だ。

リアム、あなたの書いた「Better Man」の歌詞には、「お前を愛したい/良い男になりたい/痛めつけるつもりはない/ただその手の中にあるものを知りたいんだ」とありますね。あなたのライフスタイルは変わったのでしょうか。

リアム:俺は今でも大馬鹿野郎だ・・・・いや、子供ができてからは変わったな。
最初の3枚のアルバムまでは、曲を書こうと思ったことはなかったんだ。ただ歌って自分を奮い立たせて、他人につっかかって蹴りを入れることさえできればそれでよかった。実際そうしてたしな。今度の9月で30歳になる。子供達に、パブで馬鹿やってる親父の姿を見せたくない。親としての責任があるってことさ。でもたまには子供と一緒にはめを外すのもいいかもな。

ドラッグはやめた?

リアム:いや、でも昔よりは落ち着いてる。毎日毎晩はやらないんだ。そういうノリじゃないやつの周りではやらないようにしてるし。キメた翌朝、鏡の前に立って「このバカ!」と思うんだ。俺の一日が台無しだからな。つまり朝7時に起きて、夜10時にご就寝のお利口な生活ってことさ。朝10時になって鏡をのぞいてもまだだれた顔をしていたら、もう一度だ。「このクズ!」。

ノエル、アラン・ホワイトやゲム、アンディはドラッグをやらないそうですね。こんなリアムに何か言う必要を感じたことは?

ノエル:必要ないね。ギャラガー家では家族会議は開かないんだ。俺がドラッグをやめた時も、一人でやめたんだ。家族は後から知ったのさ。クリスチャンじゃあるまいし、オレンジの衣を身にまとって、頭を丸めてタンバリンを鳴らすようなことはしない。俺がドラッグをやめたのは、ツアーバスの中で何ヶ月も、野郎7人でコカインを吸い回す生活は、人間として良くないと気づいたからだ。思ってないことやまともな頭からは出てこないことを口から滑らせて、取り返しのつかないことになるんだ。

リアム:土曜日にはコカを2,3回キメたし、みんなでマリファナも吸ったぜ。だからこうやってありもしないことを話すのさ。俺には作り話が必要だからな。

アメリカでは、OASISに実力に見合うだけの評判が得られてませんよね。既発アルバムでは600万枚の売り上げを獲得していますが、今回はどうでしょう。

リアム:いいか、前回俺はアメリカに行って、思う存分楽しんできた。もし今回気にいらねえことがあれば、さっさと飛行機に乗って帰るさ。俺達はU2じゃない。あいつらは金で動くからな。OASISは金じゃないんだ。もしひどい扱いをされたら、俺はイギリスに帰る。家族の誰かが死んだ時も、俺は帰る。結局、大事なのは音楽さ。俺には尻のポケットに収まる小銭しか入ってこねえのに、デブったアメリカ人どもが大金儲けるツアーなんてやりたくないね。悪いな。アメリカから俺を遠ざけたかったら、そうやっていつまでもマスターベーションしてればいいんだ!

ノエル:キャリア第一主義のやつらはアメリカに残るんだろうが、俺達はさっさと帰った。1年オフをとらなきゃならなかったからな。

リアム:お前が口にするのはいつも「1年オフ」だよな。すでに1年オフをとっていたとしても、「1年オフをとりたいんだ」。つまり2年のオフ、バカみたいだぜ。

リアム、これまでの写真とタブロイドの記事を総合して考えたんですが、髪が伸びれば伸びるほど、あなたの素行は悪くなっていくように思います。どうです?

リアム:気に入った。これまで聞いた俺の伝説の中でもベストだ。じゃあ、髪を切ろう。

ノエル:関係あるのは髪の長さじゃなくて、こいつの飲む酒の量さ。その推測は間違ってる。

ノエル、2000年のウェンブリー・スタジアム2日目では、酔ったリアムの「パッツィが出て行った、ティーバッグだけ残して」という言葉も一緒にテレビ放映されたわけですが。「これで終わりだ」と思いました?

ノエル:俺個人としては、悪夢だったね。しばらくは忘れられそうにない。

リアム:最悪の一年だったよ。ツアーに出たら、パッツィが出て行ったんだからさ。俺はスーパーマンじゃない。家に帰ったら、あいつはいなくて、俺にはティーバッグしか残ってなかったんだ。だからやけ酒したんだよ、それだけさ。あのギグを見に来たファンに比べちゃ、俺は半分も酔ってなかった。

でもそのファン達は、あなた達を見ようと、結構な金額を払ったわけですよね・・・

リアム:俺はU2でもINXSでもSimple Mindsでもないんだぜ!そういうやつらは、金に執着してるから何でもやるだろうけど、俺はギグよりも楽しいこととか、大切なことが見つかったら、そっちに行くんだよ。もし金を返してほしいんなら、俺が払ってやる。

ノエル:いちおう言っておくが、もちろん、払い戻しはしてないぞ。

「OASIS解散間近、ノエルはソロへ」という噂について話しましょう。

ノエル:ガールフレンドと喧嘩して家から追い出して「消えろ、お前とは話したくない」と言った直後に、「悪かった」と謝るのと同じさ。つまりリアムをやる気にさせるために、ソロアルバムを作ると言ってみただけだ。そしたらこいつが本気にしちまった。怒り狂って毎日のように電話さ、「ソロになるってどういうことだよ?」。でも俺達が本気で解散を考えたことは無い。リアムが牢に入って、他のメンバーが飛行機事故で全滅なんてことが起こっても、他にバンドを組みたいやつなんていないんだ。誤解しないんでほしいんだが、他に友達がいないってわけじゃないからな。

でも解散しそうになったことはあるのでは?

ノエル:ない。みんなで集まって「いいか、俺はお前達を愛してるし、お前達もそうだろう。大切なことは何だ?まずは音楽、次にシンガー、最後に作曲家だ」。だから俺達の周りをうろついてたクズども450人を処分して、リアムは酒をやめてファンタスティックな曲を書き、最高のミュージシャン2人をつかまえて、今ここに至るってわけだ。

最近の音楽界をどう思います?

ノエル:The StrokesやTravis、Black Rebel Motorcycle Clubといった新人バンドは良い曲を作っているが、それも俺達がすでに作りあげたことを繰り返してるだけだ。ギターポップ・アンセムさ。この国で俺をうならせるような新しい音楽を作ってるやつはいねえな。

「Pop Idle」コンテストで優勝したウィル・ヤングはどう?

ノエル:あのバカどもはあのコンテストで一体何を発掘しようとしてるんだ?通称ドクターフォックスに始まってあの審査員達は何様のつもりだ。あいつら、本当に次世代のエルヴィスを見つけられるとでも思ってるのか?まがい物のレコードを作って荒稼ぎしようとしてるだけさ。ウィル・ヤングがギネスブック・オブ・レコードに載ってるんだぜ、ありえねえだろ!でも載ったから何だっていうんだ?あいつはエッフェル塔から飛び降りて、ティーカップの中に着地する芸でも披露したのか?「Strawberry Fields Forever」を書いたのはあいつか?違う。今すぐ失せろ、クズ。

同じくオーディション番組から出てきたHere’Sayの曲「Pure And Simple」は、OASISの「All Around The World」に似ていると言われていますが、訴えるつもりはある?

ノエル:The Sun紙のドミニク・モーハンが俺に電話してきたよ。「All Around The World」に似てるから、訴える準備をしろってな。冗談だろ、俺達が?このOASISが、曲をパクられたからって他のバンドを訴える?そんなことはないね。

Travisのニューアルバムは気に入った?

ノエル:Travisは好きだよ。

それは知ってますよ。ニューアルバムはどうなんです?

ノエル:メンバー全員、本当に感じがいいんだ・・・・

リアム:俺は好きだよ。飛び上がるほどではなかったけどさ。でもいいか、The BeatlesにSex Pistols、Pink Floyd、Neil Youngがあれば、それでいいだろ。他の音楽を聴く必要なんてない。

ノエル:「Definitely Maybe」の上を行くアルバムを作ったブリティッシュバンドはいない。本気でそう思うよ。

Radioheadもそう悪くはないですよね?

ノエル:最悪さ!Radioheadは自己満足の世界に他人を入れたくないんだ。つまりこういうこと。「俺達を見るな。俺達を撮るな。俺達にインタビューするな。実を言うと、俺達の音楽も聴かないでほしい」ってところだな。どこまで続くんだ?最後はこう締めるに違いない。トム・ヨーク曰く「名曲の大半は俺が書いた」。その「名曲」の大半は、ジャック用プラグを耳に突っ込まないと聴けない代物ばかりだぜ。

リアム:Radioheadって確かモリス・ダンスを踊るバンドだったよな。

ノエル:よくもあんなに退屈そうにバンドを続けられるよな。あんなのを見ても、子供たちはギターを手にする気にならない。商業主義やミュージックビデオに文句ばかり言いやがって。もし俺が15歳だったら、バンドなんかやらずに洗車の仕事でも探そうと考え直しちまうぜ。あいつらとは対照的に、俺達は今の仕事が大好きだ。世界一最高さ。確かにRadioheadの「Amnesiac」のうち、何曲かは素晴らしいよ。でもバンド自体はクソだ。Kalma Policeは最高。でも俺に音楽を褒められてもどうせ喜ばないだろうから、勝手に自分だけの世界に浸るがいいさ。

「Be Here Now」や「Standing On The Shoulder Of Giants」の曲をライブで演奏することは、最近少なくなりましたね。どうして?


ノエル:1stや2ndからの曲を眠らせたら、俺達の強みがなくなると思ってたからさ。でも今回、「Morning Glory」や「Definitely Maybe」からの曲を期待してギグに来るのはやめたほうがいい。そうだな、2,3曲はやるだろうが、あとの7曲は、ちゃんと今回のアルバムから演奏する。この4,5年俺達にまとわりついてきた全てのもの打ち勝ったんだ。「Morning Glory」の影はこんなにも大きくのしかかっていた。でも今はそれもなくない。正統なミュージシャンになったのさ。こいつも昔より上手く歌えるようになった。プレッシャーを感じてたのは俺だけじゃなかったんだ。

今度のニューアルバムについて、あなたはとても中途半端なコメントをしていましたよね。「このアルバムは、これまでで2番目に良い出来だ」と。どういう意味だったの?

ノエル:そういうコメントを残すところが、俺の天賦の才能だな。

リアム:アルバムの仕上がりはとても気に入ってるよ。ノエルはいつも何に関しても過小評価しようとするんだ。俺達のレコードを買ってくれるやつなら、自分なりの意見をちゃんと持ってるだろう。こいつの意見なんて無視してくれ。

ノエル:「Live Forever」や「Rock'N'Roll Star」、「Some Might Say」、「Champagne Supernova」、「Cast No Shadow」、「The Masterplan」を書いた俺だからわかるんだよ。「新曲はどう?」と聞かれて嘘はつけないだろ。「Standing On The Shoulder Of Giants」のうち半分の曲は・・・・昔の曲の相手にもならない。「Be Here Now」についても同じだ。ファーストアルバムと比べてみろ。もしみんなが手に入れたいと思うんなら、それは喜ぶべきことだ、ぜひ買ってくれ。レコードショップの「O」セクションで、クソったれOsmondsの隣にOASISのアルバムが並んでるはずだ。でも俺個人としては--俺は自惚れ屋じゃないから言うんだが--今度のアルバムはこれまでで2番目に良い出来だ。

リアム:「Be Here Now」は最高にクールで、「Morning Glory」は、クソだ。

ノエル:いや・・・「Morning Glory」は過大評価されすぎで「Be Here Now」は、かなり神経に障るアルバムだ。6ヶ月前に聴いたんだが、思わず枕に耳を押しつけたくらいだ。お前を責めるつもりはないが、あのアルバムのせいで、俺達はひどいことになった。失敗したんだよ。

Noel Gallagher -Q Special Edition - 2002/07

あなた達が表から姿を消してる間に、ロックにはまた新たな風が吹いてきたようですが…

ノエル:そりゃ素晴らしい。どっちにしろロックンロールはめぐりめぐるものだからな。俺達が現れる前はそれが滞っていた。HivesにBlack Rebel Motorcycle Club、The Soundtrack Of Our Lives、The Strokes、どれもかなり良いバンドだろ。その頂点にいるのはDovesだ。俺が思うに彼らは本当に特別なレコードを作ってきてる、素晴らしいよ。レス・ポールやウィンドミル的なロックンロールではないかもしれないが、最高の音楽だ。考えてみたら、今みたいな時代だと特に、一生を通して共に歩むようなレコードは多くないだろう。俺は死ぬまで彼らの音楽を聴くと思うよ。Coldplayのアルバムみたいにな。あれも凄い出来だ。

ではパンク・ロックはもういらない?

ノエル:パンクロック=ロックンロールじゃないだろう。パンクロックは、後先考えずに騒ぐってことだ。もし意味をつけるとしたら、そういう「態度」をパンクロックと言うと思う。Black Rebel MotorCycle Clubが「俺達のロックンロールに何が起きたんだ?」と歌ってるが、あの「ロックンロール」は音楽を指してるんじゃない。「俺達の時代、美、純粋さ、考え方に何が起きたんだ?」と言ってると、俺は思うんだ。だから一言で「俺達のパンクロックに何が起きたんだ?」と言うことも出来る。俺にとっては、プライマル・スクリームはパンクロックでありロックンロールだ。彼らを一つのカテゴリーに当てはめることは出来ないよな、ルールをぶっ壊してる。プロディジーはパンクロックだ。音楽のことじゃなくて彼らを見ればわかる。パンクロックは「黒ジャケットにつんつん頭」のことじゃない。

この10年でリアムとの関係は変わった?

ノエル:曲を書き始めたから、これまでより敬意をはらうようにしてるよ、自分の態度や髪型よりもバンドに対して熱を注ぐようになったんからな。

でも彼の髪型、良いですよね。

ノエル:最高だよな!って、俺に何を言わせる気だ!?これまでのあいつの態度は問題だった。でも10年たって、やっと方向転換して曲を書き始めたんだ、どれも素晴らしい曲ばかりだよ。さらに面白い男になったし。

最近リアムはあなたのことを彼にとっての「ヴェラ」だと例えてましたが…

ノエル:(笑)うーん…あまり賛成できないけど、言いたいことは分かる。確かにいつもお互い愚痴を言い合ってる2人のクソったれだからな。でも面白いたとえだ。

ジャックとヴェラは喧嘩をするけど、そこには真実の愛がある。

ノエル:もちろんさ。俺はリアムが大好きだ、本当だぜ。毎日あいつに言ってるよ。朝の9時に電話がかかってくるんだ、「今Trisha Show見てる?」。馬鹿かあいつ。朝から一体何見てんだよ?とにかく、リアムは俺の本当に良い仲間なんだ。弟としても他の誰よりも最高。俺達二人のバンドのシンガーでもあるしな、大好きだよ。(しばらく沈黙)でもこういうことは外で言いたくないんだ、あいつの耳に入ったら図に乗るだろ。でも本当にクールだよ、リアムは。

あなた達兄弟が離婚した時、何か…

ノエル:(そっけなく)逸話があるかって?

必要な経験だった?また二人一緒に苦労を乗り越えたという。

ノエル:いやいやいやいや。ない。絶対にそれはない。俺達はクリスチャンでも何でもないんだ。俺はリアムが何を経験したのかちゃんとわかってる。たとえあいつが何も言わなくてもだ。俺達はとてもとても…わかるだろ、あまりに近いんだ。自分の身に起こったくだらないことを、わざわざ繰り返して言いたがるやつなんているか?俺が言いたいのは、俺達の人生がくだらないんじゃなくて、起こったことがくだらない、ってことだぜ。バンド以外であいつと会って話すことといえば、ビートルズとローリング・ストーンズのことで、俺が語り倒すのはどんなに彼らが素晴らしいかってことだ。それと俺達の子供のことについて話す。でも俺達の間で過去にあったいろんなことについては話さない、ひどいもんだからな。終わったことは持ち出さない。前へ進むのみさ。

「Force Of Nature」は前アルバムの「Where Did It All Go Wrong?」や「Gas Panic!」の魂の暗い部分を受け継いでるように聴こえます。

ノエル:Force of NatureとLittle By Littleは‘98年に上映された「ロンドン・ドッグス」を見て書いたんだ。最初は4thアルバムに入れようとしたんだけど、ギグジーとボーンヘッドは途中で抜けたし、アラン・マッギーはクリエイションをたたむしで、その時はスルーすることにした。くそ、出し惜しみだぜ。とにかくあの曲は全く自伝的なところなんてない。あの映画を見て、俺の言ってることが本当かどうか確認してみろよ。歌詞を読んで、みんながあることを考えてしまうことはしょうがないとは思う。あれは前妻とドラッグ漬けの日々について書いたんだとね。でも俺の「懺悔」はもう4thアルバムで終わってるんだ、「Where Did It All Go Wrong?」 と 「Gas Panic!」から感じられる「なぜ満足いく曲が書けなくなったんだ?」という告白が、そうだよ。

バンドをやめたいと思った瞬間があったってこと?

ノエル:いや違う。そういうことじゃない。うがいをしてレモンとはちみつで喉を整えてスケールもやってるのに、歌わないやつがいるとする。みんな苛立ってもう引退は近いというだろう。でも実際に「あと6ヶ月で辞めます」と発表されることはない。つまり、何をしようが俺達の人生だから、自由にさせてもらう。ビジネスじゃなくて生き方なんだ。俺はリアム以外とはレコードを作るつもりはない。ケミカル・ブラザーズと曲を作り、リアムはデス・イン・ヴェガスやプロディジーと曲を作るが、あれはあいつがやりたいことをやってるだけだ。俺はあいつ以外とバンドは組まないし、ソロになるつもりもない。セッション・ミュージシャンになんて囲まれたくないからな。

「解散?」ってよく話題になりますね。

ノエル:そうだな。確かにリアムがいらだってる時期があったんだ、あいつのプライベートのくだらないことをリハーサルルームにまで持ち込んで、みんなに八つ当たりしてる時もあった。その時の俺は正直「いつまでこの馬鹿と一緒にいなきゃならねえんだ?」と思ったよ。でも6ヶ月のオフのあと戻ってみたら、今度は「曲に自信もないのにスタジオに入って良いのか?妥協するファンの姿を見たいのか?」「同じ悩みを持ったままスタジオに入る他のメンバーを見たいのか?」と思った。もし俺が「今俺がやってることは正しいのか?」と聞いたらみんなに「ああ、ロビー(ロビー・ウィリアムズのジョーク)、正しいよ」とぜひ言ってほしかったんだ。まあそう言われても相手にしなかっただろうが、今はそんなこと言われたくもない。俺はこの世界で他の誰よりもリアムの意見を尊重する。

素敵な答えです。

ノエル:ただそれだけだ。6ヶ月ビーチで過ごすと、頭がすっきりするよ。リアムへの怒りや他の事…それもこう思える、そうさ、やつには少々だめなところもあるけど、きっと変わってくれる。今年で30だし、大丈夫だ、ってな。

あなたは自分の曲作りに批判的ですよね。

ノエル:正直なだけだよ。格好つけてるわけじゃない、実際俺はお前のメリットやこの読者のメリットは何も考えてないからな…みんなが俺のつくる音楽をどう思おうがどうでもいいんだ。ただ自分自身に正直なだけなんだ。「Be Here Now」では2週間レコーディングをして、アビーロードの外で「どんな感じ?」と聞かれたから「パブにスリにクズって感じさ」なんて答えて、テープレコーダーを持ったやつらに愉快な逸話を残した俺とは、もう違う。今は毎朝、ひげそり片手に自分を見つめなおすのさ、リアムは「そんなことするなよ」といつも言うけどな。自分に満足したいんだ。作った音楽を、らしくないものに仕立て直すことはしたくない。俺は「良い音楽を作るぜ、ウラヌス神が歌うような、未来永劫残る曲を」なんて馬鹿げたことも言わない。なんて言えば良いかな、俺はロックバンドでギターを弾く。聴くか聴かないかお前達次第だ。言えるのはそれだけだよ。

ビートルズと比較されて判断されるのは腹が立つ?

ノエル:仕方ないだろ、俺達は世界中の誰よりもビートルズファンだからさ、今でもそうだ。そういう風に判断されるのは不公平とも思うけどな、だって俺達の音楽はビートルズライクじゃない。OASISは顔の見えない大衆から前向きな音楽を作ることを期待されてるみたいだ。もし俺達がこの世界で唯一ギターを鳴らすバンドだったら、違う種類の音楽を作らなきゃと負い目を感じるかもしれない。今HMVで手に入るプログレッシブロックやらスペース・ジャズ、デス・メタル・テクノみたいな音楽をな。でも俺達はやりたいことをやる。もし、平凡な毎日を盛り上げるロックンロールを聴きたいけれど、手首を切りたくなるような過激さは求めてないなら、もしみんなで飲みたくなるような音楽を求めてるなら、もしガールフレンドや親友を抱きしめたくなるような音楽が欲しいなら、俺達の右に出るものはない。レゲエを聴きたいなら、ボブ・マーリーがいる。プログレッシブでくそ前向きなロックが聴きたいならレディオヘッドを聴けばいい。メランコリックで内省的な気分ならコールドプレイやトラヴィスがいる。俺は仲間がぞくぞくするような音をつくるんだ、ストゥージズやピストルズ、ビートルズにストーンズ、ストーン・ローゼズが、それだ。俺達が音楽性を変えて最初に言われることは「何を血迷ったんだ?」だからな。

今回のアルバムで、あなたが歌う曲もいれようと決めたのはなぜ?

ノエル:リアムだよ。リアムが「Little By Little」を歌わなかったからだ。あいつの場合、試しに歌ってみて、100%以上満足のいく出来にできなかったら「俺は歌わねえ」だ。俺としてはリアムに歌ってほしかったんだ、5thアルバムの最初の先行シングルにしたかったからな。そしたらあいつは「お前のヴォーカル、これまでと比べても最高だぜ、なのにどうして俺に歌わせようとするんだ?」「シンガーはお前だろ」「お前以上に上手く歌えねえんだよ」。OASISの曲の中でもリアムが好きな曲なんだよ。それで歌おうとはしたが途方に暮れたらしい。ミキシングのデスクで、頭を抱えてるあいつをよく見かけたからな。あいつに歌ってほしかった歌詞だったんだけど、実際には歌うか歌わないかの決定権はリアムにある。OASISにフロントマンが2人いて良かったぜ、あいつが歌わないんなら俺が歌うまでだ(嬉しそうに)。「やったぜ!」。こういう風に考えることはみっともないかもしれないけど、あの曲を捨てるわけにはいかない。さっそくヘッドフォンをつけて「俺の出番だ!」

今でも野望はあるの?

ノエル:やりたいこと、やる予定のこと、たくさんあるよ。ギアは最速にいれてある。次のレコードもすぐに出すよ、さらにサイケデリックなやつかもしれないし、そうじゃないかもしれない。デモとして音を入れ始めてる曲は、これまでと同じ方向性の音だけど、仰々しさはない。有名なプロデューサーに参加してもらいたいとも思ってる、でも10%のギャラを払わないですむよう、ただ見てもらうだけだ。今はほとんどステージに通ってて、そこが使えない時はスタジオに戻る。お手のもんさ。かつて俺達はネブワースで演奏して、2ndアルバムは1800万枚売った、それは事実だけど、ただの戦略でもあったんだ、廃棄しなきゃならない余り物なんて無いほど売れたからな。アメリカで1位をとったのも嬉しい、でも俺が追い求めてるのはそういうことじゃない、部屋でニワトリを追い駆けまわすみたいにな(騒々しいニワトリの真似をして)。例えばジョージ・ハリソンの曲をカバーしたいんだ、「All Too Much」って曲をバンドでね。何の欲も無くただカバーしたいんだ。それとバート・バカラックの「This Guy's In Love With You」もやりたいな。

でも2ndの時はかなりまつりあげられたでしょう。

ノエル:(少し身構えて)それほどでもないよ。(前の質問に戻って)あの曲は前から好きだったんだ。これまで俺のヒーローだったミュージシャンに会ってきたけど、みんなそろってクールだった。「This Guy's In Love With You」をバート・バカラックと一緒に、バックにオーケストラをつけて歌ったが、あれほど良い経験はないな。ニール・ヤングも個人的に知り合いだ、俺のレコードを気に入ってくれてるよ。一緒にふざけあったりもしてね、彼も最高だ。ポール・ウェラーは俺の親友だろ。イアン・ブラウン、ジョニー・マー。俺の音楽人生に一人として欠かせないミュージシャンだ。

アルバムの約半数の作曲を他のメンバーに譲ってますが。

ノエル:「譲った」わけじゃない。本当だよ。今回俺が書いたのが3,4曲だっただけだ。いつもなら18曲は書くんだけどな、アルバムやB面用に。それに俺の場合、バンドに「曲作り手伝ってくれ」とは言わない。リアムもたくさんの曲を作ってスタジオに入り、セッションしてた。それで3曲アルバムに入ることになったんだ。あいつもわざわざ「俺の曲をセッションしてもいいか?」なんて聞かない。俺は「『Songbird』は際立ってる、でもお前のアレンジは間違いだ。『Born On A Different Cloud』は最高だからあのままでいい。『Better Man』は今のままでもかなり良いが、もっとよく出来るはずだ」。ゲムとアンディだって、(こわごわと)「僕の曲を1曲でいいから入れてくれない?」とは絶対に言わない。スタジオに入ったら演奏するだけだ。当然だろ。次の作品ではアルバム全部俺の曲かもしれないし、逆に1曲も入ってないかもしれない、ころころ変わるもんなんだ。

リアムや他のメンバーと一緒に曲作りをするの?

ノエル:「Better Man」ではリアムを手伝っって、「Different Cloud」ではメンバー全員で取り組んだ。でも、俺があいつの側に座って…あのさ、俺とポール・ウェラーは時々、一緒に座って話すんだ、「俺達曲作るべきだよな、良いものが出来るに決まってるからさ」ってな。でもそこに座って話し合ってるだけじゃ、マジックは決して起きないだろ。つまり曲作りっていうのは、計画立ててするものじゃないと思うんだ。ギャラガー兄弟の曲が1位になれば素晴らしいと思うよ、最高さ。音楽界にとってもな、周知の事実だ。でももう一度言うが、そういう受けを狙ってリアムと曲作りをすることはない。

他のメンバーはOASISらしい曲を作ろうと意識してるの?

ノエル:そうしてるかどうかは知らないけど、意識してることを願うよ、俺達はスペースジャズをはやらないからな。気分に合う時はサイケデリックなものも作るけど、完全にそういうカテゴリーにOASISを移すつもりはない。俺達が聴きたいと思う曲を作る。ロックンロールにエレクトリック・ギター。でも言っておくが、音楽にガイドラインはないんだ、「レゲエ音楽は持ち込むな、俺はそんなの聴かないからな」とかいうやつは一人もいない。本当だぜ。とにかく、ゲムはHeavy Stereoにいた、ロックバンドだよな。アンディの音楽の幅は誰よりも広い。Buffalo Springfieldにクラウト・ロック、いろいろだ。それは彼のソングライティングにも大きく反映されてると思う。そうなることを期待してるんだ。でも、俺を含めて他のメンバーはほとんど同じような音楽を聴いてきてるんだ。

アナイスはもう音楽に反応する?

ノエル:ダンスは好きだよ、トウィーニーズにのってね。ウェンブリー・アリーナにトウィーニーズを一緒に見に行ったら、ブギを踊ってた。あの時はかなり混乱したみたいだった、それまで俺のことをTVの中に住んでる人と思ってたらしくてさ。おかしいと思ったに違いないぜ(よちよち歩きで驚きの表情で父親を見るアナイスの真似をして)「うーん?」。2歳半だけど、見込みがあるんだ。面白い子だよ。もうハッピーな曲と悲しい曲の区別ができるんだ。きっとこれからこんな感じだな。家の中をねじがとれたおもちゃみたいに走り回る。俺がギターを弾くのをやめると、あいつも止まって、(小さな可愛い声で)「ハッピーな曲を弾いてよ」。で、俺は「Roll With It」を弾く、アナイスはそれにのってダンスだ。彼女はごく普通にティーンエイジャーが聴くような音楽を聴いて育つと思うんだ、ロビー・ウィリアムズにブリトニー・スピアーズだろ、それにエミネムとか。

家の中でロビー・ウィリアムズの曲を弾き始めたら?

ノエル:素晴らしいね。音楽は楽しむためにあるからな。俺の願うような音楽が好きになってくれたら、待ちきれずにこう言うね、「よし、ホワイト・アルバムだ。必ず聴け、それとThe Dovesのアルバムもな」。もし俺とは違うタイプの音楽が好きになっても、それはそれでいいんだ、アナイスが楽しんでくれれば、俺も嬉しいんだから。

Noel Gallagher - Worldpop - 2001

ロック・イン・リオフェスティバルに出演するため、リオ・デ・ジャネイロに到着したOASIS。ガンズ・アンド・ローゼズとパパ・ローチのサポートとして、1月14日、日曜の夜に10万人を前にプレイするのだ。空港に降り立ってすぐにバンドはホテルへと直行。リアムは部屋に閉じこもったが、ノエルはホテルのプールサイドで、我々Worldpopのために、貴重な午後の一時を割いてくれることになり、バンドの将来と、兄弟の仲について話してくれた。

バンドは解散したという噂が流れていますが、今年OASISとして活動することはあるんですか?

ノエル:俺が考える限りOASISは解散してないよ。来年はニューアルバムと共にツアーをすることになると思う。OASISの周りにはいつだってそういう噂は流れてるだろう。だからそう大騒ぎせずに次に俺達がどうするか見てればいいんだ。少なくとも現時点では、誰も解散する気なんてない。もう少しで新作も完成そうだしな。だから来年はきっとツアー真っ最中だ。

今日はリアムはどこに?レノンやマッカートニーのような曲を書こうと部屋にこもってるの?

ノエル:そうさ。部屋にいるが、曲作りなんかじゃなくどうせ壁に落書きしてるんだろうよ!リアムは、ビートルズのレボルバー収録の曲よりも良い出来の曲を何曲か書いたと言ってる。バカだな。そんな曲誰にも書けねえよ。もちろんリアムにもだ。あいつの曲は、俺が同じ年齢の頃に書いた曲より、良い曲かもしれない。でもあいつはジョン・レノンでもないし、ジャック・レモンでもないんだ。せいぜい頑張れよリアム。前回のレコーディング中にはいくつかなかなかの曲を書いてたよ。でもそれ以上でもそれ以下でもない。ジョン・レノンクラスじゃないさ。そこに行き着けるのは俺だけだ。

報道されたように、あなたとリアムの間には確執があったの?

ノエル:ああ。

今度の日曜に新曲を演奏したりはします?

ノエル:リハーサルする時間がないんだ。だから残念なことに、新曲はやらない。ただ書いただけだな。去年のワールドツアーのセットリストと同じようなものになると思う。もうバンド内では飽きが入ってきたセットリストなんだけど。

アイアン・メイデンもイギリスからのバンドとして演奏します。彼らをどう思いますか?それに共演するガンズ・アンド・ローゼズやパパ・ローチのことも教えてください。

ノエル:パパ・ローチのことは何も知らないんだ。何年か前にガンズ・アンド・ローゼズは一度見たことがあるな。彼らの楽曲は好きだよ。許容範囲だね。ガンズが「Welcome to the Jungle」を演奏するなら良い夜になるだろう。アイアン・メイデン、知らねえな…。

90 年代、あなた達と同期のバンドで、今でも聴いてるバンドは?

ノエル:90年代のバンドはあまり聴いてないんだ。エルヴィスは聴くけどね。俺達はエレキギターとアンプで曲を書いてきた。流行やファッションには興味がなかったんだ。OASISは、あの時代から生き残った数少ないバンドの1つだろう。他にはBlack Crowesなんかがいる。俺達はやるべきことだけをやってきたんだ。これからも流行遅れかもしれないが、昔からのロックのセンスに従ってやってくだけさ。自分達のアイデンティティを守っていく。ジャズもサルサもレゲエもやらない。俺達はロックンロールバンドなんだ。

OASISへの批判として、あなたの作った曲や歌詞には類似するものが多いというものがあります。どう思う?

ノエル:さあ、俺はベストを尽くしてる。自分のことを天才だとは思ってないからな、しょせんマンチェスターの酔っ払いだ。

どうしてボーンヘッドとギグジーはOASISを離れたんでしょう。あなたやリアムと個人的に問題があったんですか?

ノエル:そうだよ。どうして連中がバンドを離れたかには全く興味はない、今何してるかもだ。バンドに居座れなくなったから消えたんだろ。

ライブアルバム「Familiar to Millions」では、ニール・ヤングの曲をカバーしてますね。1月18日 にブエノスアイレスで演奏した夜、ニール・ヤングも共演してたんですが、同じステージに立つチャンスはなかったの?

ノエル:そうなれば名誉なことだったけどね。わからない。多分、むしろ願わくば、チャンスは最初から無かったと思いたいね。

ラテン・アメリカ音楽では、誰の名前が最初に思い浮かびますか?

ノエル:リッキー・マーティンやジェニファー・ロペスを挙げるのは簡単だな。でも俺はあえてロス・ロボスを挙げる。彼らの曲は全て、英語とは違う言語で歌われてるからね。俺には理解できない言語さ。なぜなら俺の場合、才能に見合うだけの教育を受けるチャンスがなかったから。彼らが何を話してるのか全く聞き取れないよ。

リオは素晴らしい場所です。素晴らしい音楽、飲み物、女の子。一番あなたが好きなものは?

ノエル:うーん、酔った女の子達が演奏するブラジルの音楽。

OASISに関するの噂の中で、一番笑えたものは?

ノエル:「OASISは下戸で喧嘩嫌いで女嫌い」。
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