標準OASIS学

UKロックバンド、OASISのブログです

オノ・ヨーコ

Liam Gallagher - Q Magazine - October 2008 - pt1

俺はキング・サーモンだ・・・控えおろう!

これが、ホビット然としたシェフ、アントニー・ウォーレル・トンプソンが経営するレストランに、OASISのシンガー、リアム・ギャラガーが入っていく時の挨拶なのだという。生まれ変わったリアムの姿を見よ。新鮮な魚を見分ける眼を持ち、アン・ロビンソンに奇妙なまでに夢中な男を。

ノースロンドンにあるマネージメント会社のビルディングに現れたリアムは、バイク専門のスタントマンのような格好をしていた。DKNY製の黒のレザー・ ジャケットを脇に抱え、黒のジーンズに、黒の靴という黒尽くめ。髪型はちょうどヘルメットをかぶったかのようだ。自信に満ちたモンキーウォークは、まるで 25メートルの高さの2階建てバスから飛び降りはしゃいで歩いてきたような感じさえ受ける。そして今日、彼は自信の塊と化していた。

「俺って最高」と、リアム。

「みんなのために、とっておきのものを作ってやったぜ」。

7枚目となるニューアルバム「Dig Out Your Soul」は発売間近。ロンドンのアビー・ロード・スタジオと、L.A.はプロデューサーのデイヴ・サーヴィの自宅でレコーディングされ、サイケデリック な一面を持った威勢のいいロックンロールと受け取られるであろうアルバムだ。しかし、私がその話題に触れた途端、彼は煙草をコーヒーテーブルに投げ捨てた。どうやらこのくらいの評価では満足できないようだ。

「このレコードを聴いたら、歯医者に行く羽目になるぜ。ライブでやる時、俺達の目の前で最後まで耐え抜けるか試してみろよ。出来るもんならな」。

これは、虚勢ではない。彼はしっかりと口にした。今回のインタビューの場所はパブ以外で、と。35歳になる彼は、酒を抑え始めたのだ。昨日、新しいドラマーのクリス・シャーロックと出かけたというリアムは「いつでもどこでもへべれけな状態じゃ、アホ丸出しだろ」と話した。

ニューアルバムではさらに穏やかなリアムの一面をのぞくことができる、特に「I’m Outta Time」で(「Looking All The Things we’ve done・・・」)。

己を見つめ直したリアム – 2008年2月に、長年付き合っていた恋人にコル・アップルトンと結婚している – が、家庭を持つことの喜びを享受している様子が、この曲からこぼれ出てくるようだ。ニューアルバムに収録されているリアムの曲は3つ。「I’m Outta Time」以外には、騒々しいストンプ「Ain’t Got Nothing」、アルバムの最後を飾る「Soldier On」だ。だからと言って、リアムの煮え立つ苦悩がさっぱりと蒸発してしまったわけではない。私達と話している最中も、最後のマルボロが折れたことに気づいたリアムは、今にもそいつを外に放り出してぼこぼこにしそうな迫力でもって、煙草を睨みつけた。
彼がそこに神経を集中しているその時、私はリアムの首元に古代文字の書かれたお守りのようなものが下がっているのに気づく。ハリソン・フォード主演の、山あり谷ありで大陸を征服しようとするあの映画のイメージでご想像いただきたい。誰からもらったのか、リアムは決して口を割ろうとしなかったが、その出所は度肝を抜くものだ。かつてはジミ・ヘンドリックスが身につけていたものなのである。

普段のリアムは、むしろ相手に対して思いやりがある人好きのする男だ。しかし一つの質問にあまりにもこだわりすぎたり、言葉では表現することを放棄する場合も時としてありうる。私が、お守りの象形文字はどういう意味なのかと尋ねたので、リアムはイラっときたようだ。「知らねえよ。ヒッピーの書きそうなクソみたいなことだろ。全くの(深い意味を示唆するように淡々とした様子で)・・・クソさ、だろ?で、質問ってなんだ?」。

アビーロードでレコーディングをされたそうですが、これはあなたの意見が採用されたんですか?

リアム:全くその通り。ノエルはアビーロードに入りたがらないからな。それはつまり、あそこには素敵なバーがたくさんあって、ノエルはそこに俺を近づけた くないってことなのさ。でもあいつに言ってやりたいのは、俺は飲みたくなったら無いバーを探してでも飲むんだってこと。それに加えてノエルは「Be Here Now」が嫌いだろ、そしてその大嫌いなアルバムはアビーロードで作られたってわけだ。あのアルバムにお怒りなのさ。でも今回俺は断じて譲らず、「俺はも う二度とコーンウォール(Don’t Believe The Truthのセッションが行われたソウミルズスタジオ)には行かねえぞ、あそこでやっても上手く行かなかっただろうが。アビーロードでやりゃいいものをお 前がBe Here Nowのことを根に持ってるせいで・・・」。

「Dig Out Your Soul」というアルバムのタイトルは大好きです。さて、OASISの「魂」はどこに埋まっているのでしょう?どこから掘り出すの?自己満足の中から?

リアム:ゲムの歌詞から取ったんだ(ゲムの曲To Be Where There’s Lifeより)。俺にとっては何の意味もない。言葉の通りだろ。ただの歌詞なんだ、「dig」と「soul」、2つの言葉を使えば、悪いもんになるわけね えんだよ。レコードを聴けば、俺達がグルーヴを見つけたことが分かる。「Bag It Up」を聴いた時は、まるでジョン・レノンがラリってるみたいだなと思ったんだ。「俺達が進むべき道はこれだ」と気づいたのさ。

「Bag It Up」(Someone Tell Me I’m Dreaming/The Freaks Are Rising Through The Floor)と「The Turning」(You Search For The Disappeared/I’ll Bury The Gold)の歌詞は、興味深いです。

リアム:ダークな歌詞が入ったダークなアルバムなんだよ。少なくともいわゆる「Wonderwall」は入ってないぜ。俺、あの曲には我慢できねえんだよ な。歌うたびに吐き気がする。新曲では、ああいうのとは違うことを歌ってるんだ。問題は、「Wonderwall」が俺達の曲の中でも超ヒット曲ってこと でさ。アメリカに行く度に「ミスター・ワンダーウォールですか?」って聞かれんだよ、殴りたくなるぜ。

ドラマーが代わりましたね。OASISのメンバーにふさわしい条件とは?

リアム:先日、やつと一緒に出かけたんだ。長々と喋ることもなく俺の話を聞いてくれたよ。ステラも飲むし、ケツの穴の小さなやつじゃない。酒の飲み方も知ってる。それに、何よりドラムが叩けるんだ。

彼は、ロビー・ウィリアムズのドラマーだったわけですが・・・

リアム:ああ、でもリー・メイヴァースの元ドラマーでもある。だから、ロビー・ウィリアムズがどうのこうのとかクソ食らえだ。あいつはクソ。シャーロックがドラマーだったことだけが、あのイモの唯一のとりえだったんだよ。

あなたが書いた曲のうちの1曲「I’m Outta Time」では、ジョン・レノンの声をサンプリングしてありますね。彼は何て言ってるんです?

リアム:「チャーチルはこう言ってる。『全てのイングランド人は、好きな場所で生きる権利を持っている』と。イングランドはどうなってしまうんだ、消滅 か?俺が戻ろうとした時には、もう無くなってしまってるんだろうか?」。これは、彼が、ニューヨークで住むためにグリーンカードを取得しようとしていた時 で、アメリカに住もうとしてるってことで、みんなから非難されていた時期に受けたインタビューなんだ。信じられるか?俺達のレコードの中にレノンが出てく るなんて。俺が考えてたより案外金はかからなかったな。俺達の手元にはたくさんのインタビューがあったんだけど、すぐにこれだって思ったんだ。一発でその アイディアを気に入っちゃてさ、ヨーコに電話して使ってもいいか尋ねるって状況を想像してみて、「無理だ!」って思った。めちゃくちゃナーバスになってた んだよ。もしヨーコに「No」と言われたら、使わなかったぜ。レノンを使って金を稼ぐなんてしたくないからな、わかるだろ?

ジョン・レノンと共通点はある?たとえば彼はヒッピーでしたが。

リアム:そんなにないな、たぶん。彼は音楽の趣味が良かったし、俺もそうだ。それにレノンはいつもヒッピーだったわけじゃない。俺が言えるのは、俺は俺 で、その俺は超クールってことだ。自分は最高だって思ってるから、俺達はこれからも上手いことやっていけると思う。俺はレノンの本を読みまくるようなオタ クじゃねえ。レノンは、良い音楽を作るクールな音楽バカってところなんだよ。発言にしたって、俺が気に入ってるものもあるが、ゴミみたいなことも言ってる ぜ。

オノ・ヨーコに初めて会った時、強烈な印象を持ちませんでしたか?

リアム:ああ、最高の女性だよ。お茶飲んだりビスケット食べたり、長いこと居座ったけど、そのままいたらおかしくなりそうなくらい興奮しちまってたんで、自分から席を立ったよ。

何かあったんですか?

リアム:ニューヨークのRadio City Music Hallでギグをやった時のことだった。みんなでトランプタワーにいたら、俺のダチが手回しして、ヨーコが俺に電話をしてきたんだ。「午前でも午後でもい いから会わない?」ってね。何言ってんのかよくわかんなかったぜ、あまりの衝撃でさ。だからブランデーを飲んで、そこに向かった(ニューヨークのダコタ・ ビルディングにあるヨーコの部屋)。紅茶を飲んで、部屋を案内してもらったな。それからだよ、おかしなことになったのは。曲が次から次に湧いてくるのさ。 だからどういった具合でか、あの時何かが俺の身に起きたんだろうな。

何かくすねてはこなかったの?

リアム:いや。あの場所から何か盗み出したら地獄行きだぜ。そういう場所だろ?

「Ain’t Got Nothin’」は、全く違う曲調ですね。叫ぶギターに「All I Got Is Truth」というアグレッシブな歌詞。

リアム:ドイツでの喧嘩について書いたんだ(2002年2月、リアムはミュンヘンのホテルバーで喧嘩に巻き込まれ、前歯2本を失っている)。あの事件の 6ヶ月後くらいに書いた、ってのは世間で「OASIS得意のプロモーションがまた始まった」って話が流れ始めたからさ。流したのは俺達じゃない。プレスで もない。警察、それにその事件が起きるまでは俺の味方だと思ってたやつらなんだよ。「あの騒ぎを起こしたのは、お前らだ」って知ったかぶりで喋くりやがっ て。だから「ファック・ユー、まんこ野郎ども。真実は俺だけが知ってるんだよ」ってな感じで書いたんだ。

真実とは?

リアム:ホテルバーで酒を飲んでたら、セキュリティがやってきて俺を違うテーブルに移動しようとしたんだ、2階のバルコニーから、俺のテーブルに向かって グラスを投げようとしてるやつがいるってことでね。で、喧嘩が始まった。俺はパンチをくらってないし、俺だって誰も殴っちゃいない。誰かが俺達をはめたん だ。俺達がOASISってことで喧嘩を売りたかったのさ。

ギターの嵐の中で、あなたが叫んでいるのが聴こえます。何て言ってるの?

リアム:さあな。あの時の憂さ晴らしをしたかっただけだし。グラスを割りたかったんだがそれは出来なかったから、叫んだんだ、「まんこ野郎!」とか「お前ら全員しばいてやる!」とかな。サイケデリックだろ、LSDをやったキンクスみたいだ。

どこで書いたんですか?

リアム:特別な場所じゃないさ。5ヶ月ギターに触ってなかったんだ。俺ってムラっ気があるからさ。バッグにいつも紙を忍ばせといて、言葉が思い浮かんだら 書きとめておくんだよ。俺が、しっかりと準備して「今から、この仕事に取り掛かるとしよう」なんつって始めないわけだろ。そしたらみんな俺を「そういうや つ」ってカテゴリーに入れちまう。俺はそうは思われたくないんだ。でかい話になる前に言っておくが、俺は曲を書くのは大好きなんだよ。ただこれをメインの 仕事にするつもりはない。俺はソングライターじゃない。まずはロックンロールスターで、次に悪戯者で、最後にソングライターなんだ。

一番最近に書いた曲は?

リアム:「Evil Eye」。「Don’t Give Me Your Evil Eye!」って歌詞があるやつ。イギリスのある有名人の娘のことなんだけどさ。ブラック・クロウズのコンサートで会ったんだけど、くすんだ目をした、 ちょっと癪にさわる女なんだ。俺に向かって邪悪な視線を寄越してきたもんだから「やめろよ」って言ったら、(怒りに満ちたわめき声で)「な~んですっ て!」なんて言うから、その瞬間「よし、曲にしよう」って思ったんだ。

「メロディはあふれそうなくらい湧いてくるが、歌詞で行き詰るんだ」と話していましたが、唖者になった心持ちというところでしょうか?

リアム:どういう意味?

つまり、思うように表現できずにいらいらするんでしょうか?

リアム:ああ、そうだな。めちゃくちゃイライラするぜ。でも、生きてるうちに10曲良い曲が書ければ万々歳だ。

二コルと一緒に書いたりは?

リアム:ニック?俺のかみさんってこと?ない!あいつは俺と趣味が違うんだよ。二コルはパール・ジャムが好きだけど、俺は大嫌いだ。それを最近話に出して きたんだよ。俺の家には、レノンとジミ・ヘンドリックスとボブ・マーリーの写真が飾ってあるんだけど、「私も飾っちゃだめ?」って言うんだ。「誰を?」っ て聞いたら「エディ・ヴェダー」って言うから「キッチンにでも飾れよ」って言ってやった。エディ・ヴェダーをエルヴィスやレノンと一緒に飾るなんて、俺に は無理だ。

他に誰の写真を飾ってるんですか?

リアム:モハメド・アリに、ジョン・マッケンロー・・・。

ジョン・マッケンロー?BBCのテニス解説者の?

リアム:ああ、そのジョン・マッケンローだよ、ティム・ヘンマンよりはましだろ。マッケンローは良いやつだったぜ。ファッキン面白いやつだ。

あなたが彼のことを気に入ってるのは、現役時代、よく審判を怒鳴りつけていたからでしょう。

リアム:俺がやつを好きな理由は、情熱的だからだよ。それにテニスも上手い。ビヨルン・ボルクの場合、テニスは上手いが、何もしゃべらねえだろ。マッケンローと比べたら脳タリンってことさ。脳タリンの写真を飾ることはしたくない。

2005年にインタビューした時、私が挙げる言葉に一言で答えるという企画を行いました。「結婚」という言葉に、あなたは「犬のクソ」と答えたわけですが、どうやら状況は変わったみたいで・・・・

リアム:うーん、ああ、結婚はするべきだぜ。俺も年を重ねて、子供達が「どうしてパパ達は結婚しないの?」って聞いてくるからさ。それに俺は二コルを愛してる。最高の女だよ。それだけそろえば結婚もするさ。

父親業には、行き過ぎなくらい真剣に取り組んでいますね。例えば2005年、あなたは120歳まで子供と一緒に暮らすために、イワシを大量に食べてると話していました・・

リアム:今も魚は食えるだけ食ってるよ。イワシはあんま食わねえな、今はサーモンだ。(インタビュアーが笑いをかみ殺しているのに気づいて)何笑ってんだ よ。俺は曲を書くまで出世したから、著作料が次から次へと舞い込んでくるんだよ。だから今はサーモンに鞍替えしたんだ。魚はいいぜ。

好きな魚トップ3は?

リアム:1位はサーモン、2位にシーバス、3位にイワシだな。

ヨーコが家にやってきました。とっておきのサーモン料理は?

リアム:ファッキンサーモンの炒め料理だ。オーブンを10分余熱しておく。醤油も大量に用意しろ。蒸すために、アルミでサーモンを包むだろ、終わりの部分 はちゃんと重ねるように。190度のオーブンで15分。取り出したら、だくだくと醤油を入れて少し炒める。ファッキン最高の料理。失敗することなし。そし て旨い。

おいしそうですね、しかもヘルシーだ。料理をしたら、何かご褒美はあるんですか?

リアム:大量のコカインとギネスビールさ。いや、今のは冗談で・・・・

なるほど、あなたはもうドラッグはやってないんですね?

リアム:ああ・・・(ぶつぶつと小声でつぶやく)。

聞こえませんよ。

リアム:ああ、大したことじゃねえよ・・・行こうぜ、次の質問。

Liam Gallagher - Uncut - April 2000 pt1

レノン君が生まれてから人生変わった?

リアム:今も感動しっぱなしさ、わかるだろ、あいつはまさに今この世に誕生したばかりなんだ。これからも俺は変わっていくと思う。人間が変わるとかそういう意味じゃなくて気づかせてくれたんだ、これまでのようじゃいけないってね。

何が変わったのでしょう?

リアム:少しずつだよ。手始めにパブにこもってみた。

良い人間に生まれ変われると思います?

リアム:さらに良い男になってやるぜ、少なくともレノンの周りにいる時の俺は最高だ。ていうか俺はいつも良いやつだっただろ。悪いことをした時もあったけど、それでも俺は人から好かれるタイプだった。

子供をもつことより特別なことはあるでしょうか?

リアム:ない。子供を持つのが最高さ。俺達はそのために生きてるんだから。

誕生の瞬間には立ち会いました?

リアム:立ち会ったよ。レコーディングの最中で、車で家に帰る途中だった。予定日の1ヶ月前だったな。そしたら電話がかかってきて、今すぐ病院に来いっていうから、俺は「マジかよ…」って思ってさ。病院に行ったらもう陣痛が始まってたんだ。そして医者が「よし、力んで」って言うから「俺が?」と思ったよ。

あわただしくて驚いたでしょ。

リアム:ああ、かなりショックだった。愚痴も吐きまくったけど、生まれてくる瞬間を見れて本当によかった。

レノン君を最初に見た時はどう思った?

リアム:わかんねえな、言葉にできなくてうなるだけしかできなかった。次に健康かどうか心配になって。でも、そうだな、素晴らしい気分だったよ。

お母様は孫の誕生を喜んだでしょう。

リアム:もう俺のことなんてどうでもいいんだ。会いにも来ねえよ。それでレノンが生まれてから状況が一変したことに気づいた。それまではこの世界で何よりも俺が一番だったし、それが俺の求めることだったんだ。でも今は違う。一番大切なのはレノンだ。

自分は二の次ってこと。

リアム:そうそう、その通り。おふくろにとってもそうだ。「来週遊びに行くわね」「でも来週は予定があるんだ」「あなたに会いたいわけじゃないわよ、レノンと遊ぶの」ってな具合でさ。

レノン君向けの曲は書いてる?

リアム:1曲書いてる、「Born On A Different Cloud」っていうんだ。まだ書きかけだけどな。

いつか聴けるでしょうか?

リアム:完成したらの話さ。良い感じだぜ。ピアノにのせて作ってるんだ。

作曲にはピアノを使うの?

リアム:そうしてきた。でもわかるだろ、俺はそこまで上手く弾けない。少しだけだ。生み出すことは出来るけどアレンジはできないんだ。だからその後はノエルに任せる。その核の部分を作って後は頭の中で組み立てる。それが俺の作曲の仕方だ。全部自分で完成させることは出来ねえんだよ。

ノエルが磨きをかけるんですね。

リアム:ああ、「Little James」みたいにね。最初はただ自分で楽しむためだったんだ。俺のメインの役割は歌うことで、たまに曲が作れればいいなってくらいだった。それをノエルが気に入ればさらに良い。そして気に入らなければ「わかった、ごみ箱行き」。それで満足さ。

レノン君に話を戻して。名前に注目が集まってますね。マッカートニーも自分の息子にはレノンとつけたいと話してましたが。

リアム:聞いたよ。すげえよな、笑える。そういえば昨晩オノ・ヨーコから電話があったんだ。

何て?

リアム:来週会いたいってさ。今クラリッジにいるらしいんだ。レノンが生まれて1週間後にこのカードを送ってくれた、ジョン・レノンが描いた小さな絵の入ったポストカードをね。「レノン家より、レノンへ。この世界にようこそ。ラブ、ラブ、ラブ、ヨーコ'99」と書いてあった。もう俺興奮しちゃってさ、「信じらんねえ」ってみんなに見せて回ったんだ。そしてニューヨークから大きな箱が届いて、中身はレノン宛の洋服だよ。ヨーコは子供用の服を作ってるだろ。「おいおい、こりゃ感謝のしるしに手紙でも書かなきゃなんねえだろ」と思って考えた。「一体何を書けば…」(頭をかきむしって書く仕草をしながら)。「親愛なるヨーコ様…くそ、こんなの書けねえ!」。書きたくなかったんだよ、「洋服をありがとうございます」なんてさ。もっと馬鹿に思われないように書きたかったんだ。だからもうやめた。今はロンドンにいるらしい、俺達が昨日リハーサルしたところさ、そこから彼女が「会いたい」って言ってきたんだ。だから昨夜家に帰ってから俺からかけ直した、番号も控えてあったから。「ヨーコ?」「そうだけど、どなた?」「ああ、リアムだよ」「ロンドンにいるのよ」「とにかく、洋服ありがとう」って言った。そしたら「ああ、電話をしたのは、ジョンの物で渡したいものがもっとあったからよ」って言うんだ。来週ヨーコはアビー・ロードに行くんだけど、その時俺達はアメリカだ。だから「見てほしかったんだけど」「行けないよ」「だったら、クリスマスにでも送るわ、私はすぐに戻るから、紅茶やビスケットが食べたかったらいつでもいらっしゃい、レノン君にあげるわ、大好きって伝えて」と言ってくれた。

彼女に対する印象が変わった?

リアム:嫌な印象を持ったことなんて一度もないぜ。「ヨーコのせいでビートルズは壊れた」とかぬかすやつらと一緒にするなよな。ビートルズが解散した原因は彼ら自身にある、そうだろ?電話でも感じ良かったぜ。それに、よく聞けよ。俺はジョンが大好きだ。尊敬してる。と同時に大馬鹿野郎で、自分勝手な人生を生きたとも思ってる。でも彼がヨーコを愛したんなら、俺も彼女を愛す。だから「ファック、ヨーコ」なんてほざくやつらと一緒にするな、俺のほうには何の問題もない。

OASIS以外での活動をするのには勇気がいった?スティーブ・クレイドックと一緒にやった「Carnation」のことだけど。

リアム:実は恐かったんだ。シングルにするつもりはなかった。Ocean Colour Sceneがスウェーデンかどっかで俺達のサポートをしてる時だったかな。みんな酔っぱらって、The Jamの話になったんだ。The Jamは良いと思うけど、俺は彼らの話をする年じゃないっていうか…。

あなたがThe Jamのファンだとは。

リアム:いや違うぜ。何曲か好きなものはあるし、ウェラーも好きだけど。で、The Jamやモッズの話になって、俺が「Carnationは良いよな」って言ったら、スティーブが「俺も好きだよ、いつかカバーしたいな」とうけた。とにかく、その後そのカバーを作って俺にテープを送ってきて「来週はロンドンにいるから、歌ってくれないか?」と言ってきたが「誰がやるか」って感じで無視してたわけ。そしたらパッツィが「また電話よ」「俺は誰かと一緒になんて歌わねえんだよ。そんなこと一度もやったことねえし」。でも、どうにかそういうのを抑えて、Primal Screamのスタジオで午後には仕上げた。まさかアルバムに入るとは思ってなかった、そういう企画があるのも知らなかったぜ。

つまりアルバム企画の前に作ったと。

リアム:そして去年(1998年)発売された。

OASISとは違った?

リアム:違うのはズボンの長さだけさ。俺達は34だけど、連中の丈の長さはここだ(脛をさして)。モッズだから脛を見せたいんだろ。

シングルとして出されたら、やっぱり1位を狙いますか?

リアム:いや、ポップで一番になろうとは思わない、OASISに戻るんだからさ。「何が悪い、OASISには良い曲があるし俺は歌って幸せだしこれより気持ちいいことなんてないぜ」だ。もし1位になったとして、そりゃ素晴らしいことだけど、俺はOASISで1位になるんだ。もし10位以内に入ってなかったとしても、良い曲なのに残念だと思うだけだな。

TV出演の際にはノエルが関わったという話だけど、彼はあなたを道徳的にサポートするためにそこにいたの?それともポール・ウェラーやスティーブの友達だから?

リアム:からかいにきたのさ。いや、馬鹿にするために来たかもな。野郎の集まりだよ、ただ飲むためだけの。

夜遊び、ということ。

リアム:そういうこと。

ボーンヘッドがOASISから脱退した時、新聞ではノエルとの喧嘩が原因と書きました。あなた達がレコーディングを行ったフランスでのことだと言うのですが、それは本当?

リアム:原因はそれだけじゃない。フランスに向かう1週間ほど前にアルバムのリハーサルをしてたんだ。俺は2分おきくらいにパブに行ってた。みんないつも遊んでばっかりいたから、俺も「仕方ねえな」と思ってパブに行ったんだ。みんなそこらへんで座り込んで、何か聴いてるだけだったから、パブに行くしかなかった。そして戻ったら、ちょっとリハーサルして、またくだらねえことやって、些細なことで口論が始まって。そしたら俺に電話だ。ノエルが「よく聞けよ、フランスに遊び目的で行くつもりなら、わざわざ来なくても良い」と抜かしやがった。俺は「この野郎…」と思って、電話越しに険悪なムードだ。で、電話を切ったらパッツィが俺をなだめて、「ノエルは正しいわ、やっと言ってくれたって感じよ」と言うのさ。つまりあいつ以外誰も俺に向かって「酒をやめろ」というやつはいなかったわけだ。馬鹿になってる俺に向かってな。パッツィは「飲んでる時のあなたってほんとに最悪だもの」とも言ってた。だから彼女の言葉に従って「わかったよ、しょうがねえな!」と思って、マーカスに「ノエルに電話して、『俺は良い子でいる、しらふでいる』と伝えろ」と言った。そして本当にフランスには酒無しで行ったよ。ボーンヘッドとの口論なんてちっとも無かったぜ。誰とも無いよ。ボーンヘッドは飲んでたしホワイトも飲んでた、みんな飲むさ。

新聞は彼のことを取り上げすぎだと思う?

リアム:そうだな、新聞にはノエルがパブに行くことを禁止したとかくだらねえことを書いてたよな。ドラッグを禁止にして「これで彼らのホーム(原点)に戻ったのだ」とかなんとか。なんだ、ホームって。俺達が今住んでる5000万ドルの家のことか?それが俺達の家に戻るってことなんだろうな。アルバムレコーディングの時は、みんな良い感じでやってた。ボーンヘッドはマンチェスターに引っ越そうとしてたから「俺は一度家に帰るよ、引越ししなきゃならないから。すぐ戻る」と言っただけだ。もし水面下で何かが起こってたとしても、俺は知らねえ。俺が言えるのは、俺が見たことだけだ。みんな上手くやってたし、音楽に入りこんでた。みんな曲を聴いてうなって飲んで「俺達最高だぜ」「この曲素晴らしいな」と言ってる時に、電話が入って、ボーンヘッドはもうバンドを抜けると聞かされたんだ。

その時のあなたの反応は?

リアム:最初は「それならそれでいいさ、どうにかなる」と思ったよ。OASISではよくあったことだろ?みんなが反発しあって、一週間それぞれ家に帰って次会う時には落ち着きを取り戻して「仲直り」だ。だからその時も「またかよ、あいつ何が気に入らなかったんだ?」と思ったくらいだった。直接話すことも出来なかったんだ、ボーンヘッドはマーカスに全部任せてたんだ。だから後は俺達だけでアルバムを仕上げて、家に帰った。どうにかボーンヘッドと話をしようとしたんだけど、あいつは「いや、もうツアーは十分なんだよ、子供と一緒にいたいんだ」って感じだった。

あなたは彼と話したの?

リアム:いや。あいつは電話してきたみたいだけど、俺は忙しかったんだ。今ボーンヘッドはマンチェスターに住んでて、バンドにいた時ほど近い関係じゃない。みんな結婚してるし、もともとそんなに頻繁に会わないんだ。パーティばかりやってるタイプじゃないからさ。特に俺は。ノエルはパーティ好きだけどな。会うのは、リハーサルかPV撮影の時くらいかな。それも今はやってないし…もし同じバンドにいなかったら、俺達に共通点は無いんだ。

彼がいなくなって辛かったのでは?

リアム:ああ、もし悩みを持ってたんなら、まあ俺は気づかなかったけど、俺達に話すべきだった。ずっと長いこと一緒にやってきて、そういう仲だと思ってたんだ。一緒にいる時にはいろいろ話してたのに。もし俺が悩んだら、メンバーに話す。ノエルでもホワイトでもみんなそうすると思う。あの2人がそう思ってなかったなんて、けっこうショックだったぜ。「実は話したいことがあるんだ」と言えない関係だったなんて。

飲み仲間じゃなかったの?

リアム:ホワイトやノエルとも一緒に飲んだぜ。ノエルはかなり飲みやがる。いや、みんな大酒飲みだな。飲まないのはギグジーだけだ。みんな仲間だった、そうだろ?だからそういうことを俺達に話してくれなかったのが、悲しいね。

Liam Gallagher - SFgate - 2000/04/02

オリジナルの記事はこちら。↓

http://www.sfgate.com/cgi-bin/article.cgi?file=/chronicle/archive/2000/04/02/PK101405.DTL&type=music

一日中何をしてたの?

リアム:ふざけてばかりさ。俺の前に現れるもの全て、何もかもバカにしとおすんだ。真剣に考えることなんてねえもんな。俺は根っからの厄介者だから。

朝起きた瞬間から、そんな感じですか?

リアム:ああ。そうだよ。「今日の俺は完全にクソったれだ。文句あっか?」ってさ。最高の気分だぜ。

今すごくリッチになったわけだけど、5年前までのマンチェスターでの何もなかった頃の生活を思い出すことはある?

リ アム:全く無いね。あのな、考えてみたらすぐわかることだろ。マンチェスターにはいたくなかったんだ。失業手当をもらったりなんかしてる状況が嫌でたまら なかったんだよ。だから、バンドを組んで成り上がってやろうって考えたんだ。で、俺は今あの頃夢見ていた場所にいる。昔を懐かしむ気持ちなんてねえよ。こ れが俺がしたかったことだ。万々歳さ。

そうね、でも実際そうなったことには驚いてるでしょ?

リアム:別に。俺は最高の夢だけしか見ない。しかもそれを実際に叶えてみせるからな。

4thアルバムには、あなたがパッツィーの息子について書いた「Little James」が入ってるけど、繊細な曲よね。あなた自身は全く繊細に見えないけど。

リアム:まあな。でもよ、世の中のものが全て白黒分かれてるって思ってるやつなんて完全にクソだぜ。俺が、一日中頭突きしたり屁やゲロしたり女のケツ追っかけたりしたりしてると思ってんのか?

そう思います。

リアム:バカだろ、お前。そんなことしてねえよ。俺を誰だと思ってるんだ?シド・ヴィシャスか?彼だってそんなことしないと思うぜ。俺だってピンクの手袋をつけて家の掃除することだってあんだよ。

では、今のあなたの姿は見せかけなの?

リアム:そうじゃないさ。俺に色んなイメージをつけるのは他の連中だろ。らしいとからしくないってのは、俺の気分しだいで変わるんだよ。

子供を持つことは大変?

リアム:いや、毎日楽しいぜ。

ほとんどの男性は子供を持ちたがらないけど。

リアム:じゃ、そいつらセックスする資格ねえな。子供を持ったらさらに男らしくなれるんだ。少なくとも俺の場合はそうだね。窮屈なんて感じたことは無い。

ステージ裏に来る女の子をどう思う?

リアム:今でも、女の子とは話すよ、もちろんさ。どうも俺ってモテるみたいだし。でも結婚してるから、自分からはしない。パッツィーや子供たち、それにバンドでも上手くやってるんだ。全て順調さ。アメリカでNo.1を取ること以外望むことなんて無いね。

OASISはまだ価値あるバンドだと思いますか?

リアム:今も誰もがブリティッシュロックの将来をOASISに託している。まるで、俺達がイギリスの音楽のために活動してるみたいにね。デビューしてからこれだけ期待を託され続けるバンドってこれまでなかっただろう。

尊敬している人は?

リアム:ジョニー・ロットンとジョン・レノン。この2人だけだ。2人ともすごくユニークで、彼らの生きた時代より1億倍も進んでたんだ。

オノ・ヨーコさんに赤ちゃんの服をもらったって本当?

リアム:ああ、本当。

もらった服はどうするの?

リアム:実は俺が着るんだ。少々伸ばしちまうだろうけど。今度よだれかけを着けてステージに立つつもりだよ。

シーンやジュリアンのおさがりなんでしょうか。

リアム:いや、新品さ。古いもんじゃなかったぜ。

そうなの?おさがりと思ってた。

リアム:おさがりまでねだったりしねえよ。ジョンの描いたシーンと象の絵柄の入った服とか、おもちゃをもらったんだ。かわいいやつをな。

GQでベストドレッサーに選ばれたのを知ってた?

リアム:俺が?そりゃ驚きだな。

期待してなかったの?

リアム:気にしてなかっただけだよ。嬉しいな。女性部門で選ばれるより良い気分がするぜ。

子供の頃、お兄ちゃんのおさがりを着ることはなかった?

リアム:時々な。ノエルは俺より少し小さいもんだから、体をねじ込むのに苦労してた。

今では、彼に自分のほうがおしゃれだと自慢できますね。

リアム:いつでも俺のほうが上だったさ。
livedoor プロフィール
タグクラウド
QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ