離婚のごたごたに、プレスに追われる週末。今のギャラガー兄弟には、鬱憤を晴らす機会をもうける必要がある。そう考えたQは今回、ノエル、リアムの二人を招き、思いの丈を話してもらうことにした。
本人達ですらあやふやな、結婚をするに至った理由。「みじめな小人」ことトム・ヨーク。そして発売も押し迫った「これまでで2番目に良い出来」らしいニューアルバム。「俺達に何を求めるんだ?」。インタビュアーであるマイケル・オデルは逆に尋ねられたのだった・・・・
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それは空気全体が湿った火曜の朝のこと。ノースロンドンにある、とあるパブである。
スタッフは、今から来るべき大仕事に意気揚々だ。地下にあるこのバーは、隣にビルディングを構えるBig Brother Recordsたっての要請により、貸切にされている。
しかし、間もなくして到着した二人の大酒飲みの姿を見た時、驚いたのはどちらもしらふで、至って普通の会話を交わしていたことだった。
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「ちょっと早すぎだよな」。
ノエル・ギャラガーが言う。
「同感」。
リアム・ギャラガーがつぶやく。
「紅茶でも飲まないとやってらんねえ」というなり、リアムは遠心力を使うように勢いよく立ち上がると、熱い紅茶2人分をテーブルに運んでくる。兄弟ならではの呼吸で、ノエルがリアムに灰皿を渡す。
ノエル・ギャラガー。キャンバス生地で織られたブルーのジャケットを羽織り、ボウルをかぶせたような髪型はご愛嬌だ。左手の薬指に結婚指輪はもうなく、代わりに3600万枚のレコードを売り上げたバンドのチーフにふさわしいサイズのルビーの指輪がはまっていた。しかし彼の指には、過去の生活の痕跡も残っていた。無意識に震えているのだ。まるで指にだけ絶え間なく電流が流れているかのように。
リアム・ギャラガー。フレアジーンズをだらしなく着こなし、赤いTシャツ、ジャケット、そしてバーバリーのスカーフを結んだ彼は、薄く色のついたサングラスの向こうから不躾な視線をこちらに向けている。
これから2時間、彼は時に不機嫌そうに(インタビュアー持参の自転車用ヘルメットを指して、「俺達が暴れたときのため?」と尋ねてきた)、時に親しみをこめて、時に滑稽に、そして時には意味不明の行動に出る(通りすがりの店員を呼びとめ、「ハンモック」を注文)。
さらにリアムは、罵詈雑言を並べて、恐れ多くも名誉毀損法の限界点へ挑戦する。
兄のノエルはそれに対して始終大声で笑い、頭を抱えてテーブルに突っ伏す。しまいには、一から出直してまともになったことも忘れて、リアムの悪ふざけに参加する有様だ。
前作「Standing On The Shoulder Of Giants」から2年、オリジナルのバンドメンバー、ボーンヘッド、ギグジーは遠く離れ、新しくゲム・アーチャーとアンディ・ベルが加入したOASIS。兄弟共に、結婚生活は破綻し、どん底まで落ちた二人の関係は、OASISが確立した英雄談の終焉が見えるぎりぎりのところまでいったのだ。
ノエルは、一度ロンドンを離れて郊外に落ち着き、再び戻ってきた時には、ドラッグを断ち切り、ボノの影響で本の虫に豹変していた。
ニューアルバム「Heathen Chemistry」のタイトル(ノエルがイビサの古着屋で買ったTシャツに書かれていた「The Society Of Heathen Chemists」が由来)では、そのノエルの変貌もあいまってリアムと口論になったようだ。
そしてシングル「The Hindu Times」も2001年の10月には発売される予定が、延期されたのも「十分な出来じゃなかったから」という理由。
このように私生活でもバンドとしても大騒ぎをされているということを知ってか知らずか、リアム・ギャラガーは自分なりのペースを守って新曲を3曲書き上げ、ゲム・アーチャーも「Hung In A Bad Place」を完成させた。
確かに今、OASISの新しいステージが始まったのだ。
「飛行機さ」と、たとえを出すノエル。「1つのエンジンよりは4つのエンジンがあったほうがいい」。
4つのエンジンを兼ね備えたジェット機、OASISの新作を聴いたポール・ウェラーは「ロック」と一言で言い表した。
このインタビューが行われる2,3日前、Travisのギタリスト、アンディ・ダンロップの家にテープを持っていったリアムは「スピーカーに耳をくっつけてさせてダギー(Travisのベーシスト)も一緒に、夜10時から朝5時までアルバムを聴かせてやった」そうである。
二人の感想は「いいね」。
リアムが第3者の公平な意見を望んだとは驚きだ。
テープを試聴してもらう前に、「気に入らないなら、外につまみだして車で轢く」と脅したことは別として。
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これまでの発言では、「Be Here Now」は「コカイン中毒の間抜け二人」が作った作品。「Standing On The Shoulder Of Giants」は、「間違ったスタート」ということですが、今度の「Heathen Chemistry」はどういう位置づけになるのでしょう。
ノエル:「She Is Love」以外、パーソナルな曲は一つも入ってない。だから、自分のために書かれた曲だと、勝手に勘違いするのはやめるんだな。「She Is Love」。日曜の晴れた朝目覚めると、愛する女性が「紅茶飲む?」と話しかけてくる、そういう曲さ。つまり「人生は素晴らしく、彼女はクール」と実感してる男の曲。サラといると、心が落ち着く。こういう風にしなきゃならないだの、翌朝5時まで予定ある?だの、そういうくだらないことに巻き込まれずにすむんだ。
リアム:こいつの書いたパーソナルな歌詞では「俺の×××は12インチ。分けてやってもいいぜ」ってやつくらいしか歌ったことがない。俺はシンガーだから、別にそういう歌詞でもかまわねえけど。ただ自分なりに感情を注ぎ込むだけさ、じゃなきゃ一切タッチしないかどっちかだ。
「Force Of Nature」の歌詞は?「You're smoking all my stash/You're burningall mycash/ It's all overtown/The sun's going down/On your easy life.」。メグ・マシューズのことを皮肉っているように聞こえます。
ノエル:誤解だよ。前のアルバムの時にはもうあった曲なんだ。「Love , Honout & Ovey」っていう映画のために作った曲で、ジョニー・リー・ミラー・がドラッグを盗み出すシーンに使われてる。1998年の作品だからチェックするんだな。採用されて光栄だね。
今でも「結婚」を神聖なものと考えてる?
リアム:幸せな結婚なんてありえねえな。4人の女と違うセックスを楽しみたいんなら、その数だけリングを交換する。それだけのことさ。今日はあの女、次の日は別の女。俺は一人でいるよりは誰かと一緒にいたいし、それがガールフレンドだったらより良いと思ってるだけだ。
二人とも結婚生活が上手くいかなかったのには何か問題が?
ノエル:結婚なんてバカらしい。俺はこう言うやつが大嫌いなんだ。「ああ、ついにソウルメイトを見つけた」。アホか。ソウルメイトはたった一人、神様だけだ。
まず、どうして結婚しちまったのか自分でもわからないよ、弱ってたんだろうな。
リアム:俺はいやいや結婚させられたんだ。計画結婚じゃなくて無計画結婚さ。
あなた達はいい父親だったんでしょうか?
ノエル:どうして俺にばかり、結婚の話を持ち出すんだ?トム・ヨークの結婚話はだれもしようとしないよな。
リアム:たぶんあいつの嫁も、あいつと同程度に違いないぜ。みじめな小男とみじめなその妻。そんなやつらのことを誰が知りたがる?
あなた達のガールフレンド同士の関係はどうなんでしょう?サラと二コルは上手くやってる?
リアム:ああ、一緒に出かけてメシ食ったりしてるよ。ツバかけあって「黙りなさいよ!」って言い合ったりはしてないさ。俺達がフットボールのことで話してる間、二人で楽しくやってる。
リアム、特別な人を見つけたと気づいたのはいつだったんですか?
リアム:最初に会った時から夢中だったよ、フランスだったかな。一緒に出かけると、自分で自分が楽しんでることに気づいたんだ。二コルとならバカなこともできる、友達みたいな関係だよ。飲むのも好きだし、パブも好き。前のガールフレンドは、パブの中をのぞこうとすらしなかったからな。自分のことをファッキンエリザベス・タイラーかなんかと勘違いしてたぜ。「パブに来いよ」と誘ったら、鼻であしらって「パブですって?くだらないわ!」。ああそうか、でも俺の中では最高の場所だ。そこが違うのさ。二コルの場合、一日中一秒たりともグッチから離れないなんてこともない・・・そんなことしたらついにはグッチも臭くなっちまうからな。
ノエル:二コルが素晴らしいのは、金目当てでOASISのガールフレンドになったnじゃないところだ。
親権問題など大変では?
リアム:取引はしない。俺は毎週息子に会うし、パッツィにはその間のこともちゃんと伝えてる。慰謝料も払ってる。面倒だけど、決まったことだからしょうがねえ。
ノエル、あなたとメグの関係は、1998年にあなたがドラッグをやめてから上手く行っていたように見えました。再び分かり合えたとまで言ってましたよね。なのにどうなってしまったの?
ノエル:色々あったんだよ。原因が俺のドラッグだったかについては、話したくないね。でもはっきり言っておくが、離婚は正しい決断だったと思ってる。別に邪悪な企みが裏にあるわけじゃない。お互いに罵倒しあうつもりもないし、俺は誰も憎んではない。彼女に対して敵意を抱いてるわけじゃないんだ。俺はロビー・ウィリアムズじゃないからな、そうだろ?順調に人生を送ってる。本当だぜ。最高さ。俺は彼女に伝えることが一つもなくなって、彼女も俺に伝えることがなくなった。だから俺が「もう終わりだ」と切り出した。後は、アナイスのことを考えて具体的にいつ離婚するか話しただけさ。それだけだ。
しばらく「Wonderwall」を演奏しませんでしたが、その原因はやはり、あの曲がメグについて書かれたものだからでしょうか。
ノエル:よく聞けよ。あの時期はあの曲を上手く演奏することが出来なかったんだ。テンポが遅すぎるか早すぎるかしてな。今ではちゃんとギグの終わりに演奏してる。決して、メグについて書かれた曲だからという理由で、演奏しなかったわけじゃない。
あなた達二人の仲はどう?
リアム:良くするためには、一度どん底まで堕ちる必要があったのさ。堕ちたばかりの時はマジで最悪な気分だったぜ。それに、俺達二人でプレスに記事のネタも提供してやんなきゃ、TravisやColdplayに流れちまうだろ。どのバンドも良い子ばかりだけど、全くリアルじゃねえ。殴り合ってけなしあって蹴飛ばしあうのが本当の姿だ。
ノエル:今はリアムと上手くやってるよ、俺が心を広く持つようにしたからだ。これまでは「俺がボスだ。言うことが聞けないなら出て行け」と思ってたからな。それとこの5年間、俺がこいつのことをイギリス一のソングライターだと言うたびに皮肉と捉えられてたようだが、俺はあくまで本気だったんだぜ。リアムの新曲はすごい。
リアム:イギリスどころか、俺は世界一のソングライターだ。
でも、デビュー当初は、ボーンヘッド、ポール・マッギガン、そしてトニー・マッキャロルがいるOASISが最高だと言ってなかった?
ノエル:いや。
リアム:言ってねえよ。今の俺達が最高のバンドだ。
やめた3人とは今でも交流はあるの?
リアム:朝の3時に、ボーンヘッドからくだらねえ電話をもらったことならあるよ。まあ、いいけどさ。
ノエル:ボーンヘッドとは一言も話してない。あいつら何か企んでるぜ。ボーンヘッドとギグジー、マッキャロル、そしてどっかのバカ4人で、俺のところにやってきて「7人編成のジャズバンド作ったんだ」と言いに来るに違いない。消えてくれ。
ボーンヘッドはクビにしたの?
ノエル:自分でやめたのさ。俺はバンドから人を追い出すようなことはしない。OASISは(リアムを指して)こいつのバンドだからな。俺は最後に入ったメンバーにすぎない。ボーンヘッドの方が先にバンドにいたわけだし。確かにフランスでは喧嘩をしたよ、あいつが、バカみたいに子供じみたことばかりするからさ。その時の俺達は、(再びリアムを指して)こいつをどうにか3ヶ月パブから引き剥がして、ちゃんと歌わせようとしていたというのに。
リアム:だからちゃんと歌っただろ!
ノエル:そうだな。それなのにボーンヘッドはみんなの顔にワインをぶっかけて、俺達の計画を台無しにした。レコーディング期間は、酒を絶とうと決めたのにも関わらず、あのバカは、朝の5時にみんなのベッドルームのドアを蹴破って、眠ってるやつらの顔にワインをぶっかけたんだ。その中に、レコーディングに参加していたエンジニアがいたから、事件が表沙汰になった。俺はそんなこと全く知らないわけだろう。そのエンジニアが話の最後に「毎晩こうなんだ」と付け加えたもんだから、俺は頭にきて「それなら明日の真夜中、俺がボーンヘッドのドアを蹴り破って、ベッドから引きずり出して『ほら、どんな気分だ?』と言ってやるよ」と言ったんだ。翌朝、ボーンヘッドは起きてくるなり「もう限界だ」と言ってきた。だから俺は「お前、どうせやるなら俺達にワインをぶっかけてみろよ。あのエンジニアは俺達のために働いてくれてるんだ。朝の5時にビールを頭にかけてくるようなクズは、ここに必要ない」。だからボーンヘッドはバンドを辞めることを決心した。たぶん俺達が向き直って「お願いだから残ってくれ!」というと思ってたんだろうが、俺がかけた言葉は「タクシー呼んでやるよ」だ。それから、あいつとは話してない。OASISの場合、一度やめたら、二度目はない。
リアム、ジョージ・ハリソンがOASISに対してマイナスのコメントをした後に、「ゴルフクラブで、あいつの頭を吹っ飛ばす!」と言ったことを後悔してる?
リアム:全然。OASISだけじゃなく、俺のこともバカにしたからな。ろくに知りもしないくせに。もし俺にもその時が来たら、天国に行ってちゃんと話をつけてくるよ。でも、彼が世界でも最高のソングライターであることに変わりはないし、俺は今でも彼の作った音楽は大好きなんだ。素晴らしい男さ。
ノエル:ヘンリーでのボンファイア・ナイト・パーティで、彼に会ったよ。デニムジャケットに長い髪をした男が、ハイネケン2缶を持って俺の隣に座り、「飲むか?」と言ってきたんだ。振り向くと、ジョージ・ハリスンだよ。1時間半ほどギターの話で盛り上がった。めちゃくちゃかっこよかったぜ、立ち上がって「話せてよかったよ、そろそろ行かなきゃ」ってさ。
リアム:昨夜、やつが夢に出てきたんだ、で・・・・。
ノエル:どんな夢だ?
リアム:ゴルフクラブで頭を吹っ飛ばしたのさ!
本人達ですらあやふやな、結婚をするに至った理由。「みじめな小人」ことトム・ヨーク。そして発売も押し迫った「これまでで2番目に良い出来」らしいニューアルバム。「俺達に何を求めるんだ?」。インタビュアーであるマイケル・オデルは逆に尋ねられたのだった・・・・
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それは空気全体が湿った火曜の朝のこと。ノースロンドンにある、とあるパブである。
スタッフは、今から来るべき大仕事に意気揚々だ。地下にあるこのバーは、隣にビルディングを構えるBig Brother Recordsたっての要請により、貸切にされている。
しかし、間もなくして到着した二人の大酒飲みの姿を見た時、驚いたのはどちらもしらふで、至って普通の会話を交わしていたことだった。
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「ちょっと早すぎだよな」。
ノエル・ギャラガーが言う。
「同感」。
リアム・ギャラガーがつぶやく。
「紅茶でも飲まないとやってらんねえ」というなり、リアムは遠心力を使うように勢いよく立ち上がると、熱い紅茶2人分をテーブルに運んでくる。兄弟ならではの呼吸で、ノエルがリアムに灰皿を渡す。
ノエル・ギャラガー。キャンバス生地で織られたブルーのジャケットを羽織り、ボウルをかぶせたような髪型はご愛嬌だ。左手の薬指に結婚指輪はもうなく、代わりに3600万枚のレコードを売り上げたバンドのチーフにふさわしいサイズのルビーの指輪がはまっていた。しかし彼の指には、過去の生活の痕跡も残っていた。無意識に震えているのだ。まるで指にだけ絶え間なく電流が流れているかのように。
リアム・ギャラガー。フレアジーンズをだらしなく着こなし、赤いTシャツ、ジャケット、そしてバーバリーのスカーフを結んだ彼は、薄く色のついたサングラスの向こうから不躾な視線をこちらに向けている。
これから2時間、彼は時に不機嫌そうに(インタビュアー持参の自転車用ヘルメットを指して、「俺達が暴れたときのため?」と尋ねてきた)、時に親しみをこめて、時に滑稽に、そして時には意味不明の行動に出る(通りすがりの店員を呼びとめ、「ハンモック」を注文)。
さらにリアムは、罵詈雑言を並べて、恐れ多くも名誉毀損法の限界点へ挑戦する。
兄のノエルはそれに対して始終大声で笑い、頭を抱えてテーブルに突っ伏す。しまいには、一から出直してまともになったことも忘れて、リアムの悪ふざけに参加する有様だ。
前作「Standing On The Shoulder Of Giants」から2年、オリジナルのバンドメンバー、ボーンヘッド、ギグジーは遠く離れ、新しくゲム・アーチャーとアンディ・ベルが加入したOASIS。兄弟共に、結婚生活は破綻し、どん底まで落ちた二人の関係は、OASISが確立した英雄談の終焉が見えるぎりぎりのところまでいったのだ。
ノエルは、一度ロンドンを離れて郊外に落ち着き、再び戻ってきた時には、ドラッグを断ち切り、ボノの影響で本の虫に豹変していた。
ニューアルバム「Heathen Chemistry」のタイトル(ノエルがイビサの古着屋で買ったTシャツに書かれていた「The Society Of Heathen Chemists」が由来)では、そのノエルの変貌もあいまってリアムと口論になったようだ。
そしてシングル「The Hindu Times」も2001年の10月には発売される予定が、延期されたのも「十分な出来じゃなかったから」という理由。
このように私生活でもバンドとしても大騒ぎをされているということを知ってか知らずか、リアム・ギャラガーは自分なりのペースを守って新曲を3曲書き上げ、ゲム・アーチャーも「Hung In A Bad Place」を完成させた。
確かに今、OASISの新しいステージが始まったのだ。
「飛行機さ」と、たとえを出すノエル。「1つのエンジンよりは4つのエンジンがあったほうがいい」。
4つのエンジンを兼ね備えたジェット機、OASISの新作を聴いたポール・ウェラーは「ロック」と一言で言い表した。
このインタビューが行われる2,3日前、Travisのギタリスト、アンディ・ダンロップの家にテープを持っていったリアムは「スピーカーに耳をくっつけてさせてダギー(Travisのベーシスト)も一緒に、夜10時から朝5時までアルバムを聴かせてやった」そうである。
二人の感想は「いいね」。
リアムが第3者の公平な意見を望んだとは驚きだ。
テープを試聴してもらう前に、「気に入らないなら、外につまみだして車で轢く」と脅したことは別として。
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これまでの発言では、「Be Here Now」は「コカイン中毒の間抜け二人」が作った作品。「Standing On The Shoulder Of Giants」は、「間違ったスタート」ということですが、今度の「Heathen Chemistry」はどういう位置づけになるのでしょう。
ノエル:「She Is Love」以外、パーソナルな曲は一つも入ってない。だから、自分のために書かれた曲だと、勝手に勘違いするのはやめるんだな。「She Is Love」。日曜の晴れた朝目覚めると、愛する女性が「紅茶飲む?」と話しかけてくる、そういう曲さ。つまり「人生は素晴らしく、彼女はクール」と実感してる男の曲。サラといると、心が落ち着く。こういう風にしなきゃならないだの、翌朝5時まで予定ある?だの、そういうくだらないことに巻き込まれずにすむんだ。
リアム:こいつの書いたパーソナルな歌詞では「俺の×××は12インチ。分けてやってもいいぜ」ってやつくらいしか歌ったことがない。俺はシンガーだから、別にそういう歌詞でもかまわねえけど。ただ自分なりに感情を注ぎ込むだけさ、じゃなきゃ一切タッチしないかどっちかだ。
「Force Of Nature」の歌詞は?「You're smoking all my stash/You're burningall mycash/ It's all overtown/The sun's going down/On your easy life.」。メグ・マシューズのことを皮肉っているように聞こえます。
ノエル:誤解だよ。前のアルバムの時にはもうあった曲なんだ。「Love , Honout & Ovey」っていう映画のために作った曲で、ジョニー・リー・ミラー・がドラッグを盗み出すシーンに使われてる。1998年の作品だからチェックするんだな。採用されて光栄だね。
今でも「結婚」を神聖なものと考えてる?
リアム:幸せな結婚なんてありえねえな。4人の女と違うセックスを楽しみたいんなら、その数だけリングを交換する。それだけのことさ。今日はあの女、次の日は別の女。俺は一人でいるよりは誰かと一緒にいたいし、それがガールフレンドだったらより良いと思ってるだけだ。
二人とも結婚生活が上手くいかなかったのには何か問題が?
ノエル:結婚なんてバカらしい。俺はこう言うやつが大嫌いなんだ。「ああ、ついにソウルメイトを見つけた」。アホか。ソウルメイトはたった一人、神様だけだ。
まず、どうして結婚しちまったのか自分でもわからないよ、弱ってたんだろうな。
リアム:俺はいやいや結婚させられたんだ。計画結婚じゃなくて無計画結婚さ。
あなた達はいい父親だったんでしょうか?
ノエル:どうして俺にばかり、結婚の話を持ち出すんだ?トム・ヨークの結婚話はだれもしようとしないよな。
リアム:たぶんあいつの嫁も、あいつと同程度に違いないぜ。みじめな小男とみじめなその妻。そんなやつらのことを誰が知りたがる?
あなた達のガールフレンド同士の関係はどうなんでしょう?サラと二コルは上手くやってる?
リアム:ああ、一緒に出かけてメシ食ったりしてるよ。ツバかけあって「黙りなさいよ!」って言い合ったりはしてないさ。俺達がフットボールのことで話してる間、二人で楽しくやってる。
リアム、特別な人を見つけたと気づいたのはいつだったんですか?
リアム:最初に会った時から夢中だったよ、フランスだったかな。一緒に出かけると、自分で自分が楽しんでることに気づいたんだ。二コルとならバカなこともできる、友達みたいな関係だよ。飲むのも好きだし、パブも好き。前のガールフレンドは、パブの中をのぞこうとすらしなかったからな。自分のことをファッキンエリザベス・タイラーかなんかと勘違いしてたぜ。「パブに来いよ」と誘ったら、鼻であしらって「パブですって?くだらないわ!」。ああそうか、でも俺の中では最高の場所だ。そこが違うのさ。二コルの場合、一日中一秒たりともグッチから離れないなんてこともない・・・そんなことしたらついにはグッチも臭くなっちまうからな。
ノエル:二コルが素晴らしいのは、金目当てでOASISのガールフレンドになったnじゃないところだ。
親権問題など大変では?
リアム:取引はしない。俺は毎週息子に会うし、パッツィにはその間のこともちゃんと伝えてる。慰謝料も払ってる。面倒だけど、決まったことだからしょうがねえ。
ノエル、あなたとメグの関係は、1998年にあなたがドラッグをやめてから上手く行っていたように見えました。再び分かり合えたとまで言ってましたよね。なのにどうなってしまったの?
ノエル:色々あったんだよ。原因が俺のドラッグだったかについては、話したくないね。でもはっきり言っておくが、離婚は正しい決断だったと思ってる。別に邪悪な企みが裏にあるわけじゃない。お互いに罵倒しあうつもりもないし、俺は誰も憎んではない。彼女に対して敵意を抱いてるわけじゃないんだ。俺はロビー・ウィリアムズじゃないからな、そうだろ?順調に人生を送ってる。本当だぜ。最高さ。俺は彼女に伝えることが一つもなくなって、彼女も俺に伝えることがなくなった。だから俺が「もう終わりだ」と切り出した。後は、アナイスのことを考えて具体的にいつ離婚するか話しただけさ。それだけだ。
しばらく「Wonderwall」を演奏しませんでしたが、その原因はやはり、あの曲がメグについて書かれたものだからでしょうか。
ノエル:よく聞けよ。あの時期はあの曲を上手く演奏することが出来なかったんだ。テンポが遅すぎるか早すぎるかしてな。今ではちゃんとギグの終わりに演奏してる。決して、メグについて書かれた曲だからという理由で、演奏しなかったわけじゃない。
あなた達二人の仲はどう?
リアム:良くするためには、一度どん底まで堕ちる必要があったのさ。堕ちたばかりの時はマジで最悪な気分だったぜ。それに、俺達二人でプレスに記事のネタも提供してやんなきゃ、TravisやColdplayに流れちまうだろ。どのバンドも良い子ばかりだけど、全くリアルじゃねえ。殴り合ってけなしあって蹴飛ばしあうのが本当の姿だ。
ノエル:今はリアムと上手くやってるよ、俺が心を広く持つようにしたからだ。これまでは「俺がボスだ。言うことが聞けないなら出て行け」と思ってたからな。それとこの5年間、俺がこいつのことをイギリス一のソングライターだと言うたびに皮肉と捉えられてたようだが、俺はあくまで本気だったんだぜ。リアムの新曲はすごい。
リアム:イギリスどころか、俺は世界一のソングライターだ。
でも、デビュー当初は、ボーンヘッド、ポール・マッギガン、そしてトニー・マッキャロルがいるOASISが最高だと言ってなかった?
ノエル:いや。
リアム:言ってねえよ。今の俺達が最高のバンドだ。
やめた3人とは今でも交流はあるの?
リアム:朝の3時に、ボーンヘッドからくだらねえ電話をもらったことならあるよ。まあ、いいけどさ。
ノエル:ボーンヘッドとは一言も話してない。あいつら何か企んでるぜ。ボーンヘッドとギグジー、マッキャロル、そしてどっかのバカ4人で、俺のところにやってきて「7人編成のジャズバンド作ったんだ」と言いに来るに違いない。消えてくれ。
ボーンヘッドはクビにしたの?
ノエル:自分でやめたのさ。俺はバンドから人を追い出すようなことはしない。OASISは(リアムを指して)こいつのバンドだからな。俺は最後に入ったメンバーにすぎない。ボーンヘッドの方が先にバンドにいたわけだし。確かにフランスでは喧嘩をしたよ、あいつが、バカみたいに子供じみたことばかりするからさ。その時の俺達は、(再びリアムを指して)こいつをどうにか3ヶ月パブから引き剥がして、ちゃんと歌わせようとしていたというのに。
リアム:だからちゃんと歌っただろ!
ノエル:そうだな。それなのにボーンヘッドはみんなの顔にワインをぶっかけて、俺達の計画を台無しにした。レコーディング期間は、酒を絶とうと決めたのにも関わらず、あのバカは、朝の5時にみんなのベッドルームのドアを蹴破って、眠ってるやつらの顔にワインをぶっかけたんだ。その中に、レコーディングに参加していたエンジニアがいたから、事件が表沙汰になった。俺はそんなこと全く知らないわけだろう。そのエンジニアが話の最後に「毎晩こうなんだ」と付け加えたもんだから、俺は頭にきて「それなら明日の真夜中、俺がボーンヘッドのドアを蹴り破って、ベッドから引きずり出して『ほら、どんな気分だ?』と言ってやるよ」と言ったんだ。翌朝、ボーンヘッドは起きてくるなり「もう限界だ」と言ってきた。だから俺は「お前、どうせやるなら俺達にワインをぶっかけてみろよ。あのエンジニアは俺達のために働いてくれてるんだ。朝の5時にビールを頭にかけてくるようなクズは、ここに必要ない」。だからボーンヘッドはバンドを辞めることを決心した。たぶん俺達が向き直って「お願いだから残ってくれ!」というと思ってたんだろうが、俺がかけた言葉は「タクシー呼んでやるよ」だ。それから、あいつとは話してない。OASISの場合、一度やめたら、二度目はない。
リアム、ジョージ・ハリソンがOASISに対してマイナスのコメントをした後に、「ゴルフクラブで、あいつの頭を吹っ飛ばす!」と言ったことを後悔してる?
リアム:全然。OASISだけじゃなく、俺のこともバカにしたからな。ろくに知りもしないくせに。もし俺にもその時が来たら、天国に行ってちゃんと話をつけてくるよ。でも、彼が世界でも最高のソングライターであることに変わりはないし、俺は今でも彼の作った音楽は大好きなんだ。素晴らしい男さ。
ノエル:ヘンリーでのボンファイア・ナイト・パーティで、彼に会ったよ。デニムジャケットに長い髪をした男が、ハイネケン2缶を持って俺の隣に座り、「飲むか?」と言ってきたんだ。振り向くと、ジョージ・ハリスンだよ。1時間半ほどギターの話で盛り上がった。めちゃくちゃかっこよかったぜ、立ち上がって「話せてよかったよ、そろそろ行かなきゃ」ってさ。
リアム:昨夜、やつが夢に出てきたんだ、で・・・・。
ノエル:どんな夢だ?
リアム:ゴルフクラブで頭を吹っ飛ばしたのさ!
