2月の初め、フィルモアホールで大々的にアメリカデビューするために、サンフランシスコにやってきたOASIS。多くの人々の心を掴む要素を詰め込み、若さゆえの傲慢さを含んだ最新シングル「Live Forever」は、彼らの容姿の良さもプラスに働き、アメリカのオルタネイティヴチャートを駆け上った。OASISこそが現在のUKバンドの星だ。
我々はベテラン編集者のジーンを、バンドのリーダー、ギタリスト、プロデューサー、ソングライターの全てを務めるノエル・ギャラガーとのインタビューに送り出した。フィルモアでのショー当日の午後、インタビューは行われた。サウンドチェックが行われる前に、フィルモアにあるバーのラウンドテーブルに腰掛け、ノエルは内面に抱いている「大きな恐れ」から、彼にとっての「名声」まであらゆることを話してくれた。
聞くところによると、あなた達はクリエイションのアラン・マッギーに曲を聴いてもらうために、クラブオーナーを脅したそうですね。運命に身を任せるんじゃなくて自分からものにした。
ノエル:ああそうだな。でも「会場を燃やす」なんて脅しはしてないぞ。それにアラン・マッギーがその日そこに来るなんて知らなかった。加えて彼はその場でステージに飛び乗って俺達と契約を結ぶなんてこともしなかった。つまり運が向こうからやってきたんじゃなくて、俺達の手で掴んだんだ。クラブオーナーを脅した理由はたった一つ。そのクラブに来るために俺達は大金を費やしたからさ。グラスゴーはマンチェスターから600マイルも離れててそこにいくのに金がかかったんだよ、だから家に帰るにはなんとしてでもギグをして金を得る必要があった。マッギーが来るなんてこれっぽっちも知らなかったのさ、もし彼がその日そこにいなかったら、俺達は今頃生きてさえいないかもしれない。
そのことは、運命だった?
ノエル:もちろん。本当に知らなかったんだぜ。100%運命さ。それにその日は俺の24歳の誕生日だった。
あなたとリアムはバンドで一緒になる前は、近所でも有名の仲の良い兄弟だったらしいですね。
ノエル:そう、それは本当だよ。今の俺達はあまりに長いこと一緒にいすぎるんだ。バンドに入る前は、俺はローディーとしていろんな所に行かなきゃならなかったし、やつはやつで色々自分のことをやってて、それで上手くいってた。でも今は、オフの時でさえ仕事上一緒にいることが増えただろ。ちょっと前に1ヶ月の休暇が終わって、今度の4日のツアーが始まったんだけど、最初の2日間は最高なんだ、でも帰途に着く頃になると、わかるだろ?口論に殴り合いだ。話題になるほどの大事でもない、小さな喧嘩だよ、子供じみた。
殴りあうの?
ノエル:うーん、ああ、そうだな。
何が原因で?
ノエル:何でも。あらゆることで、天気でも。
結局誰が勝つのでしょう?
ノエル:俺さ、結局俺が年上だからな。
BlurやSuedeがアメリカ人に受け入れられないのに、OASISはなぜ成功してるんだと思う?
ノエル:俺達のつくる音楽、特に歌詞が国境を越えるから。他のUKバンドはいつでも、不動産のことやら土地の値段が高すぎるとか、フィッシュアンドチップスの店のことやら、UKのことばかり歌ってるだろ。イングランドに住んでて、UKを身近に感じてるならそういう音楽でもいいかもしれない。そういう小さな世界でね。でも俺はただ思いついたことを書く。歌詞を書くのが得意とは言わないさ。詩人でもなんでもないんだから。ただ感じたことを書くだけだよ。俺は平凡な人間だからな、(私がその意見には賛同しかねるという表情を見せると、にっこり笑って)、ああ、いや、平凡とまではいかないか。俺は「平凡な人間が書くような」歌詞を書けるってことだ。「Cigarette and Alcohol」はブルックリンやベルファストに住む若者にも受け入れられるだろう。みんな同じさ、外でたむろって酒を飲んで楽しむ。言葉は違っても感じることは一緒だ。SuedeやBlurみたいなバンド……あいつらの歌う曲はイギリスのことばかりだ。OASISはイングランド出身ってことを気にしちゃいない。ただのバンドにすぎないのさ。それに比べて他のバンドはあまりに「イングランド」的なんだよ。歌い方もそうだ、コックニー訛りばかりだろ。俺達の場合は特定のアクセントに縛られない。ただそういうことなんだと思うぜ。それに俺達は古典的なロックンロールをやってるからってこともある。Suedeはまるでデイヴィッド・ボーイだし、Blurはまんまキンクスだ。
ビートルズからどんな影響を受けたの?
ノエル:俺達にとって、ビートルズは、全てさ。以上。結成から解散するその時までずっと影響を受けると思う。OASISがやるあらゆることはビートルズにインスパイアされてなんだ。それに俺達の野望は、バンドとして行けるところまで登りつめること。ビートルズやU2みたいにな、U2とは音楽的な方向は違うけど、成功してるからね。彼らもワーキング・クラスのバンドから世界でもビッグなバンドになった、ビートルズが成し遂げたように。だから彼らの方法を参考にするんだ。リバプール、俺達はリバプールとはつながりが深いと思うよ、出身のミュージシャンをたくさん知ってるし、デモの何曲かはあそこでレコーディングしてるんだ。「Supersonic」もその1曲さ。
あなたの両親もビートルズの大ファン?
ノエル:ああ、もちろん。
ご両親は今おいくつですか?
ノエル:おふくろは50歳。
マンチェスターからは時代を変えるバンドが生まれますね、環境が違うからでしょうか。
ノエル:マンチェスターには本当に何もないんだ。マンチェスターで育ったら、工場で働くか、サッカー選手になるか、さもなきゃドラッグの売人になるか、ミュージシャンになるしかない。だから2つもサッカーチームがあって、たくさんの工場が連なって、たくさんの優秀なドラッグディーラーがいて、良いバンドも多いんだ。それが現実。他にすることが無いのさ。ニューヨークやデトロイト、シカゴの人間も程度は違えど、人生に対する考えは一緒だろう、「ここがクソみたいな場所だってことくらい知ってる。それならもっと面白く生きることを考えよう、俺達はハリウッドに行って映画に出ることも出来ない。それにみんながみんな何かの才能を持ってるわけじゃない。それならそれでいい。俺は工場で働こう。工場で思いっきり楽しんで働こう。こんなことで気を落としちゃいられねえ」。マンチェスターの連中だってきっと同じようなこと考えてるさ。みんな街から飛び出すことを切望してるんだ、でももし出られなくたからって、何なんだ?少なくとも何かに挑戦する楽しさはあるだろう。
そして、あなたも街から飛び出したと。
ノエル:ああ、そうだな、俺は今ロンドンのチェルシーに住んでるよ。
作曲過程について、キース・リチャーズの言葉を引用したことがありましたね。「全ての曲は宇宙に漂ってる。それを拾い上げて書き留めるだけだ」と。複数のミュージシャンが同じ曲を拾い上げることはありえない?
ノエル:そうなったら、訴えればいいだろ(この時期、Shakermakerの歌詞でOASISは訴えられている)。例えばキース・リチャーズ、俺と同年代のやつで、彼に影響を受けてないやつはいない。そして俺達のギグに来るファン、もし「Cigarettes & Alcohol」にT.Rexのリフを拝借しなかったとしたら、彼らはT.Rexなんて聴こうともしなかったはずだ。全て巡り巡るんだよ、音楽はいつもそうだ。だからビートルズは30年たった今でもみんなに愛されてるんだろう。バンドが活動してた当時と同じくらい世界中で聴かれてる。なぜならそれぞれの世代のバンドが、彼らの曲から少しずつ盗んでったからさ。で、そんな彼らのインタビューを読んだ時、例えばセックス・ピストルズのインタビューでは、The StoogesとMC5のことを話してた。俺は2つのバンドのことを知りもしなかった。MC5はデトロイトのバンドだよ。俺は全く知らなかったし、もしジョニー・ロットンが彼らに言及しなかったら、はまることもなかっただろう。イギー・ポップがThe Stoogesにいることも知らなかったからな。俺が音楽を聴き始める前から、すでにあいつはイギー・ポップだったから。全くバカげてるぜ。ジョニー・ライドンは同じようにデイビッド・ボーイについて話していた。俺が6年のときに、同級生はみんなボーイに夢中さ。真似してロングのオーバーコートを着て、帽子をかぶって。連中はまるでパンクバンドみたいだった。The Stoogesに影響を受けてるだろ。そして一方The StoogesとMC5はデイビッド・ボーイに影響を受けてる。少なくとも俺にはそう聴こえる。ダイアモンド・ドッグスは俺からしたらまるでMC5だ。歌詞まで何もかもな。(歌いながら)「When they pulled you out of the oxygen tent/You asked for the latest pie/Young girl they call that the Diamond Dogs」。パンクロックだろう。全ての音楽は何かしら先駆者に縛られてるものなんだよ。もしそういうのが禁じられたら、悲しいことだぜ。みんなが自由に曲を作れなくなったら面白くないだろう。
The New Seekersから訴えれてる件はどうなりました?解決しそうですか?
ノエル:まだ続いてるよ。
彼らがどこの歌詞を問題視してるかはわかるけど、でも...
ノエル:いや、わかんねえな。俺はあいつらの曲をパクった覚えは無い。机に裁判所からの礼状が載せられる瞬間まで考えたことも無かった。確かにビートルズの「Flying」は使ったけど、それだって「Flying」って歌詞を入れただけで「Shakermaker」は俺が考えた言葉だ。そしたら突然The New Seekersが現れて、100%の著作権目当てに俺達を訴えると言う。得た金でこの先25年のために会社の建て直しでもするんだろうさ。
以前「パンクロックは音楽の形態じゃなくて、音楽に対する姿勢だ。音楽じゃなくて心の中にある。それと共に生きて、死んでいくんだ」と発言してます。あなたにはその「精神」がある?
ノエル:自分のことを言ったんじゃない。そう考えてるってだけだ。どうしてそういうことを言ったかというと、R.E.Mが最新アルバム「Monster」をパンクアルバムと言いやがったからだ。マンドリンを演奏するのをやめて、フォーキーなサウンドから離れて数年でパンクバンドだって?そんなことありえねえだろ。自分の信念を持たないやつにはパンクバンドを作れないんだ。絶対に。もしバンドを始めた時にパンクバンドじゃなかったら、途中からなることは絶対無理なんだよ。もしマイケル・ストライプが自分のことをパンクだと思ってたら、救いようがないね。
あなたに向かって、バンドをやっていくのは無理だといった人たちの存在を覚えてる?
ノエル:たくさんいるぜ。ああ、バンドを結成したばかりのころにマンチェスターではよく馬鹿にされたもんさ。俺達が「ビッグになってやる」と言うと「無理だ、死に絶えたマンチェスターからスターなんて」。俺が思うにマンチェスターの住人はマンチェスター自体に諦めを感じてて、自分が今所有してるものを眺めてるだけで、何もしようとしないんだ。あそこで時間を無駄にしてるミュージシャンは一杯いる。素晴らしいシンガーやギタリスト、バンドはたくさんいるのに、何もしようとしない。自己憐憫にもがいてるだけのやつらがひしめいてるよ。
あなたは仕事への強い倫理観を持ってます、成功するためなら何でもするというような。
ノエル:マンチェスターから出なきゃ、バンドを続けられなかったからな。伝説だけじゃレコードは売れない、いや、もしかしたらある程度は売れるかもしれねえな。でもみんなに音楽を聴いてもらって、実際俺達の姿を見てもらわないと何も始まらないんだ。それにインタビューを読んでもらって、写真を見てもらって。つまり、5年のうちにこれからバンドを続ける基盤になる固定ファンを持たないと、終わりさ。最初の5年が肝心なんだよ。さもないと一生二流バンドのままで終わることになる。
我々はベテラン編集者のジーンを、バンドのリーダー、ギタリスト、プロデューサー、ソングライターの全てを務めるノエル・ギャラガーとのインタビューに送り出した。フィルモアでのショー当日の午後、インタビューは行われた。サウンドチェックが行われる前に、フィルモアにあるバーのラウンドテーブルに腰掛け、ノエルは内面に抱いている「大きな恐れ」から、彼にとっての「名声」まであらゆることを話してくれた。
聞くところによると、あなた達はクリエイションのアラン・マッギーに曲を聴いてもらうために、クラブオーナーを脅したそうですね。運命に身を任せるんじゃなくて自分からものにした。
ノエル:ああそうだな。でも「会場を燃やす」なんて脅しはしてないぞ。それにアラン・マッギーがその日そこに来るなんて知らなかった。加えて彼はその場でステージに飛び乗って俺達と契約を結ぶなんてこともしなかった。つまり運が向こうからやってきたんじゃなくて、俺達の手で掴んだんだ。クラブオーナーを脅した理由はたった一つ。そのクラブに来るために俺達は大金を費やしたからさ。グラスゴーはマンチェスターから600マイルも離れててそこにいくのに金がかかったんだよ、だから家に帰るにはなんとしてでもギグをして金を得る必要があった。マッギーが来るなんてこれっぽっちも知らなかったのさ、もし彼がその日そこにいなかったら、俺達は今頃生きてさえいないかもしれない。
そのことは、運命だった?
ノエル:もちろん。本当に知らなかったんだぜ。100%運命さ。それにその日は俺の24歳の誕生日だった。
あなたとリアムはバンドで一緒になる前は、近所でも有名の仲の良い兄弟だったらしいですね。
ノエル:そう、それは本当だよ。今の俺達はあまりに長いこと一緒にいすぎるんだ。バンドに入る前は、俺はローディーとしていろんな所に行かなきゃならなかったし、やつはやつで色々自分のことをやってて、それで上手くいってた。でも今は、オフの時でさえ仕事上一緒にいることが増えただろ。ちょっと前に1ヶ月の休暇が終わって、今度の4日のツアーが始まったんだけど、最初の2日間は最高なんだ、でも帰途に着く頃になると、わかるだろ?口論に殴り合いだ。話題になるほどの大事でもない、小さな喧嘩だよ、子供じみた。
殴りあうの?
ノエル:うーん、ああ、そうだな。
何が原因で?
ノエル:何でも。あらゆることで、天気でも。
結局誰が勝つのでしょう?
ノエル:俺さ、結局俺が年上だからな。
BlurやSuedeがアメリカ人に受け入れられないのに、OASISはなぜ成功してるんだと思う?
ノエル:俺達のつくる音楽、特に歌詞が国境を越えるから。他のUKバンドはいつでも、不動産のことやら土地の値段が高すぎるとか、フィッシュアンドチップスの店のことやら、UKのことばかり歌ってるだろ。イングランドに住んでて、UKを身近に感じてるならそういう音楽でもいいかもしれない。そういう小さな世界でね。でも俺はただ思いついたことを書く。歌詞を書くのが得意とは言わないさ。詩人でもなんでもないんだから。ただ感じたことを書くだけだよ。俺は平凡な人間だからな、(私がその意見には賛同しかねるという表情を見せると、にっこり笑って)、ああ、いや、平凡とまではいかないか。俺は「平凡な人間が書くような」歌詞を書けるってことだ。「Cigarette and Alcohol」はブルックリンやベルファストに住む若者にも受け入れられるだろう。みんな同じさ、外でたむろって酒を飲んで楽しむ。言葉は違っても感じることは一緒だ。SuedeやBlurみたいなバンド……あいつらの歌う曲はイギリスのことばかりだ。OASISはイングランド出身ってことを気にしちゃいない。ただのバンドにすぎないのさ。それに比べて他のバンドはあまりに「イングランド」的なんだよ。歌い方もそうだ、コックニー訛りばかりだろ。俺達の場合は特定のアクセントに縛られない。ただそういうことなんだと思うぜ。それに俺達は古典的なロックンロールをやってるからってこともある。Suedeはまるでデイヴィッド・ボーイだし、Blurはまんまキンクスだ。
ビートルズからどんな影響を受けたの?
ノエル:俺達にとって、ビートルズは、全てさ。以上。結成から解散するその時までずっと影響を受けると思う。OASISがやるあらゆることはビートルズにインスパイアされてなんだ。それに俺達の野望は、バンドとして行けるところまで登りつめること。ビートルズやU2みたいにな、U2とは音楽的な方向は違うけど、成功してるからね。彼らもワーキング・クラスのバンドから世界でもビッグなバンドになった、ビートルズが成し遂げたように。だから彼らの方法を参考にするんだ。リバプール、俺達はリバプールとはつながりが深いと思うよ、出身のミュージシャンをたくさん知ってるし、デモの何曲かはあそこでレコーディングしてるんだ。「Supersonic」もその1曲さ。
あなたの両親もビートルズの大ファン?
ノエル:ああ、もちろん。
ご両親は今おいくつですか?
ノエル:おふくろは50歳。
マンチェスターからは時代を変えるバンドが生まれますね、環境が違うからでしょうか。
ノエル:マンチェスターには本当に何もないんだ。マンチェスターで育ったら、工場で働くか、サッカー選手になるか、さもなきゃドラッグの売人になるか、ミュージシャンになるしかない。だから2つもサッカーチームがあって、たくさんの工場が連なって、たくさんの優秀なドラッグディーラーがいて、良いバンドも多いんだ。それが現実。他にすることが無いのさ。ニューヨークやデトロイト、シカゴの人間も程度は違えど、人生に対する考えは一緒だろう、「ここがクソみたいな場所だってことくらい知ってる。それならもっと面白く生きることを考えよう、俺達はハリウッドに行って映画に出ることも出来ない。それにみんながみんな何かの才能を持ってるわけじゃない。それならそれでいい。俺は工場で働こう。工場で思いっきり楽しんで働こう。こんなことで気を落としちゃいられねえ」。マンチェスターの連中だってきっと同じようなこと考えてるさ。みんな街から飛び出すことを切望してるんだ、でももし出られなくたからって、何なんだ?少なくとも何かに挑戦する楽しさはあるだろう。
そして、あなたも街から飛び出したと。
ノエル:ああ、そうだな、俺は今ロンドンのチェルシーに住んでるよ。
作曲過程について、キース・リチャーズの言葉を引用したことがありましたね。「全ての曲は宇宙に漂ってる。それを拾い上げて書き留めるだけだ」と。複数のミュージシャンが同じ曲を拾い上げることはありえない?
ノエル:そうなったら、訴えればいいだろ(この時期、Shakermakerの歌詞でOASISは訴えられている)。例えばキース・リチャーズ、俺と同年代のやつで、彼に影響を受けてないやつはいない。そして俺達のギグに来るファン、もし「Cigarettes & Alcohol」にT.Rexのリフを拝借しなかったとしたら、彼らはT.Rexなんて聴こうともしなかったはずだ。全て巡り巡るんだよ、音楽はいつもそうだ。だからビートルズは30年たった今でもみんなに愛されてるんだろう。バンドが活動してた当時と同じくらい世界中で聴かれてる。なぜならそれぞれの世代のバンドが、彼らの曲から少しずつ盗んでったからさ。で、そんな彼らのインタビューを読んだ時、例えばセックス・ピストルズのインタビューでは、The StoogesとMC5のことを話してた。俺は2つのバンドのことを知りもしなかった。MC5はデトロイトのバンドだよ。俺は全く知らなかったし、もしジョニー・ロットンが彼らに言及しなかったら、はまることもなかっただろう。イギー・ポップがThe Stoogesにいることも知らなかったからな。俺が音楽を聴き始める前から、すでにあいつはイギー・ポップだったから。全くバカげてるぜ。ジョニー・ライドンは同じようにデイビッド・ボーイについて話していた。俺が6年のときに、同級生はみんなボーイに夢中さ。真似してロングのオーバーコートを着て、帽子をかぶって。連中はまるでパンクバンドみたいだった。The Stoogesに影響を受けてるだろ。そして一方The StoogesとMC5はデイビッド・ボーイに影響を受けてる。少なくとも俺にはそう聴こえる。ダイアモンド・ドッグスは俺からしたらまるでMC5だ。歌詞まで何もかもな。(歌いながら)「When they pulled you out of the oxygen tent/You asked for the latest pie/Young girl they call that the Diamond Dogs」。パンクロックだろう。全ての音楽は何かしら先駆者に縛られてるものなんだよ。もしそういうのが禁じられたら、悲しいことだぜ。みんなが自由に曲を作れなくなったら面白くないだろう。
The New Seekersから訴えれてる件はどうなりました?解決しそうですか?
ノエル:まだ続いてるよ。
彼らがどこの歌詞を問題視してるかはわかるけど、でも...
ノエル:いや、わかんねえな。俺はあいつらの曲をパクった覚えは無い。机に裁判所からの礼状が載せられる瞬間まで考えたことも無かった。確かにビートルズの「Flying」は使ったけど、それだって「Flying」って歌詞を入れただけで「Shakermaker」は俺が考えた言葉だ。そしたら突然The New Seekersが現れて、100%の著作権目当てに俺達を訴えると言う。得た金でこの先25年のために会社の建て直しでもするんだろうさ。
以前「パンクロックは音楽の形態じゃなくて、音楽に対する姿勢だ。音楽じゃなくて心の中にある。それと共に生きて、死んでいくんだ」と発言してます。あなたにはその「精神」がある?
ノエル:自分のことを言ったんじゃない。そう考えてるってだけだ。どうしてそういうことを言ったかというと、R.E.Mが最新アルバム「Monster」をパンクアルバムと言いやがったからだ。マンドリンを演奏するのをやめて、フォーキーなサウンドから離れて数年でパンクバンドだって?そんなことありえねえだろ。自分の信念を持たないやつにはパンクバンドを作れないんだ。絶対に。もしバンドを始めた時にパンクバンドじゃなかったら、途中からなることは絶対無理なんだよ。もしマイケル・ストライプが自分のことをパンクだと思ってたら、救いようがないね。
あなたに向かって、バンドをやっていくのは無理だといった人たちの存在を覚えてる?
ノエル:たくさんいるぜ。ああ、バンドを結成したばかりのころにマンチェスターではよく馬鹿にされたもんさ。俺達が「ビッグになってやる」と言うと「無理だ、死に絶えたマンチェスターからスターなんて」。俺が思うにマンチェスターの住人はマンチェスター自体に諦めを感じてて、自分が今所有してるものを眺めてるだけで、何もしようとしないんだ。あそこで時間を無駄にしてるミュージシャンは一杯いる。素晴らしいシンガーやギタリスト、バンドはたくさんいるのに、何もしようとしない。自己憐憫にもがいてるだけのやつらがひしめいてるよ。
あなたは仕事への強い倫理観を持ってます、成功するためなら何でもするというような。
ノエル:マンチェスターから出なきゃ、バンドを続けられなかったからな。伝説だけじゃレコードは売れない、いや、もしかしたらある程度は売れるかもしれねえな。でもみんなに音楽を聴いてもらって、実際俺達の姿を見てもらわないと何も始まらないんだ。それにインタビューを読んでもらって、写真を見てもらって。つまり、5年のうちにこれからバンドを続ける基盤になる固定ファンを持たないと、終わりさ。最初の5年が肝心なんだよ。さもないと一生二流バンドのままで終わることになる。
